映画制作集団・空族の最新作『潜行一千里 ILHA FORMOSA(イラ・フォルモサ)』が、2025年11月22日(土)より新宿K’s cinemaほか全国で公開されることが決定しました。『サウダーヂ』(2011)、『バンコクナイツ』(2016)で知られる富田克也監督と相澤虎之助が、台湾を舞台に新たな映像世界を描き出します。
本作は、空族が2020年以降、コロナ禍の中で繰り返し行った台湾でのリサーチの軌跡を記録したドキュメンタリー。ストリートを彷徨い、音楽を探し求める中でたどり着いたのは、台湾各地の原住民たちの村でした。
アミ族の住む花蓮県タパロン部落、中央山脈を越えてたどり着いたセデック族の集落、そして台湾最南端のパイワン族の村。そこで出会ったのは、失われつつある母語でラップを始める若者や、伝統音楽を現代にアップデートするアーティストたち。彼らとの交流を通じて、台湾が歩んできた侵略と植民地支配の歴史、そしてそれを乗り越え生き続ける人々の姿が浮かび上がります。
クライマックスを飾るのは、アミ族最大の豊年祭。艶やかな民族衣装を纏った人々が三日三晩踊り続ける祝祭は、台湾の過去と現在、そして未来をつなぐ象徴的な瞬間です。そこに映し出されるのは、異文化を取り入れつつも自らのアイデンティティを守り抜き、共に生きる道を模索する台湾の人々の姿。その色鮮やかな営みは、観る者の台湾観を大きく揺さぶることでしょう。
■作品情報
タイトル:『潜行一千里 ILHA FORMOSA(イラ・フォルモサ)』
公開日:2025年11月22日(土)より新宿K’s cinemaほか全国ロードショー
監督:富田克也
監督補:相澤虎之助
撮影:スタジオ石
録音:中村誠治
整音:山﨑巌、中村誠治
編集:富田克也、向山正洋
エクゼクティブ・プロデューサー:石崎尚
プロデューサー:Vincent Wang、筒井龍平
企画:愛知芸術文化センター
製作:愛知県美術館
制作・配給:空族
共同制作:札幌文化芸術交流センター SCARTS
2025年/79分/16:9/5.1ch
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