Netflix映画『フランケンシュタイン』のジャパンプレミア上映会が9月24日(水)に開催され、監督・脚本を務めたギレルモ・デル・トロが約7年ぶりに公式来日。会場を訪れた約470人のファンに向けて熱い思いを語りました。
舞台挨拶には、デル・トロ監督の長年の友人であるゲームクリエイター・小島秀夫氏も登壇。作品への深い敬意を込めたトークで会場を大いに沸かせました。
デル・トロ監督は冒頭で「幼少期からこの作品を創りたいと願っていました。本作は自分にとって個人的な作品になっているので、皆さんと共有できることを嬉しく思います」と挨拶。さらに作品完成の心境を「学校に通い始めた子供が家に帰ってくるのを待っているような気持ち」と表現し、観客を魅了しました。
小島氏も「デル・トロ大好き小島でございます! 彼が究極の『フランケンシュタイン』を創ることが本当に嬉しい」とコメント。さらに映画を観た感想として「“作る側”と“作られる側”の関係を父と子の関係に消化したことに驚きました。さすがマイフレンド、デル・トロ!」と称賛しました。
デル・トロ監督は「親密さと壮大さが同時に存在することが大事でした」と語り、壮大な世界観の中で描かれる人間関係へのこだわりを明かしました。キャストについても「役者は仕事の8割を占めます。俳優たちは素晴らしかった」と熱弁。特に怪物役のジェイコブ・エロルディに対しては「完璧な怪物を演じてくれると確信しました」と絶賛しました。
また、「通常フランケンシュタインは傷を負っていますが、ビクターは芸術家です。彼が創りあげた怪物は芸術作品として扱っています」とデザイン面の解釈についてもユーモアを交えつつ説明しました。
小島氏は「彼の作品は普通の“モンスター映画”ではなく、皆さんも“自分もモンスターなのではないか”と問う映画」と評し、デル・トロ監督も「違う存在を受け入れることができるのは稀なこと。この作品は私自身にとっても開放をもたらしました」と語りました。
熱気と歓声に包まれた舞台挨拶は、監督が長年温めてきた“人生の作品”への情熱が惜しみなく注がれた場となりました。
■作品情報
タイトル:Netflix映画『フランケンシュタイン』
公開:10月24日(金)一部劇場公開/11月7日(金)より世界独占配信開始
監督・脚本:ギレルモ・デル・トロ
出演:オスカー・アイザック(ヴィクター・フランケンシュタイン)、ジェイコブ・エロルディ(怪物)、ミア・ゴス ほか