松田凌「狂気を孕んだ愛と欲を観客に届けたい」『RAMPO WORLD』完成披露舞台挨拶

江戸川乱歩没後60周年を記念した映画企画『RAMPO WORLD』の完成披露舞台挨拶付き先行上映会が、9月4日(木)シネマート新宿で開催された。上映作品は『3つのグノシエンヌ』『蟲』『白昼夢』の3本。それぞれの主演俳優と監督陣、総勢12名が登壇し、作品に込めた想いや撮影秘話を語り、会場を大いに沸かせた。

『3つのグノシエンヌ』主演の松田凌は、「人って誰しも狂気を孕んでいるなと思うんです。本作では愛や欲が重なり、禁忌に近づいていく。その先には実生活にない新しい面白みがある」と観客へ呼びかけた。

『蟲』主演の平埜生成は「究極のラブストーリー」と表現し、「ある女性との出会いをきっかけに、愛に向き合い、“うわあ!”となっていく。ぜひ登場人物それぞれのラブストーリーに注目してほしい」と語る。

『白昼夢』主演の見津賢は「観客は登場人物をのぞく存在ですが、本作は“のぞいている人をのぞく”という面白い視点が加わっています」と独自のテーマを強調した。

安野澄は「松田さんと岩男さんの熱いシーンの後、岩男さんが『松田凌がすごいんだよ』と何度も語っていた」と裏話を披露し、会場を和ませた。

一方、『蟲』チームの佐藤里菜は「撮影初日に初めてのぬれ場があり、不安だったが皆さんの力で乗り越えられた」と振り返り、木口健太も「初日から大きなエネルギーを注いだことで一体感が生まれた」と語った。

『白昼夢』の上脇結友と宮田佳典は、撮影部屋の「起きてこられないほど快適なベッド」の思い出を語り、見津が「宮田さんを本当に愛している」と会場を笑わせる場面もあった。

『3つのグノシエンヌ』のウエダアツシ監督は「本企画は3作品連続で楽しめる内容。SNSなどで盛り上げていただければ」と呼びかけ。『蟲』の平波亘監督は「乱歩作品の猟奇性だけでなく、人間の愚かさや愛おしさを描きたかった」と語った。『白昼夢』の山城達郎監督は「現実の奇妙さを映画に落とし込んだ。ギリギリ現実に起こり得る恐怖を描いた」と強調した。

■作品情報
『3つのグノシエンヌ』
公開:2025年10月3日(金) シネマート新宿、池袋シネマ・ロサほか
監督・脚本・編集:ウエダアツシ
出演:松田凌、安野澄、岩男海史 ほか
原案:江戸川乱歩「一人二役」
©2025「3つのグノシエンヌ」パートナーズ

『蟲』
公開:2025年10月17日(金) シネマート新宿、池袋シネマ・ロサほか
監督・脚本:平波亘
出演:平埜生成、佐藤里菜、木口健太 ほか
原案:江戸川乱歩「蟲」
©2025「蟲」パートナーズ

『白昼夢』
公開:2025年10月31日(金) シネマート新宿、池袋シネマ・ロサほか
監督:山城達郎
脚本:川﨑龍太
出演:見津賢、上脇結友、宮田佳典 ほか
原案:江戸川乱歩「白昼夢」「湖畔亭事件」
©2025「白昼夢」パートナーズ

配給:アルバトロス・フィルム