原田龍二、倉野尾成美、村山彩希らが登壇!戦後80周年平和祈念映画『ハオト』完成披露舞台挨拶レポート

戦後80周年平和祈念映画として制作された『ハオト』の完成披露舞台挨拶が、7月10日、池袋シネマ・ロサにて行われ、主演の原田龍二、倉野尾成美、村山彩希、そして監督・脚本・プロデューサーを務めた丈が登壇。キャスト陣が撮影秘話や作品に込めた想いを語り、会場は温かい拍手と笑顔に包まれた。

AKB48を卒業して間もない村山彩希は、「先月卒業して肩書きがなくなってしまいました」と語り、「人生初」の舞台挨拶に緊張気味ながらも晴れやかな表情を見せた。彼女が演じたのは、未来と交信し白い伝書鳩を飛ばす少女・藍という不思議な役どころ。「鳩と接したのは3日間くらいで、撮影中は粘土の鳩を見て微笑んでいました」と舞台裏を明かし、観客の笑いを誘った。

また、「普段のメイクは1時間かかるのに、今回は5分くらい。見た目から役に入る大切さを学びました」とノーメイク風の撮影に挑んだエピソードも披露した。

本作は丈監督が20年前に下北沢で上演した舞台を映画化したもので、「戦争をテーマに創作をするのはクリエイターとして避けては通れない」と語る。子どもの頃にホームレス姿の元兵士を見た体験から、戦争への問題意識を強く持ち続けてきたと明かし、「『塀の中と外、どちらが狂気か』をテーマに創作しました」と語気を強めた。

原田龍二が演じたのは、軍を批判したことで精神病棟に収容された元エリート海軍兵・水越。「精神病患者に見えないのが逆に怖い役でした」と話し、さらに「真似したくなるような口調を真似しすぎないように演じるのが難しかった」と役作りの難しさを振り返った。

看護師・真関を演じた倉野尾成美は、「自分と似ているほど全力で向き合う役柄」と語り、「色んな感情が交錯するシーンが多く、視線にも気を使いながら演じました」と俳優としての成長を実感した様子。また、桜の季節に追撮した“胸キュン”シーンに触れ、「初めてのドキドキするシーンで一番不安でしたが、温かい雰囲気の中で精一杯演じました」と笑顔を見せた。

丈監督は、AKB48からキャスティングを行った理由について「AKBは僕の中で信用印。ぽわーんとした雰囲気の人を探していた」とコメント。会場から笑いが起きる中、村山は「初めて言われました。しっかりしてるって言われるんですけど」と照れながらも堂々と応じた。

最後に原田は、「丈さんのYouTube『丈熱BAR』でさらに語っているので、ぜひご覧ください」と紹介。村山は「私物のバッグが登場します。どこに出てくるか探してみてください」とクイズ形式で観客に呼びかけた。倉野尾は「どのキャラクターでも良いので、何度もいろんな視点で楽しんでください」と本作の多層的な魅力をアピールし、イベントは拍手の中で締めくくられた。

■映画『ハオト』作品情報
出演:
原田龍二、長谷川朝晴、木之元亮、倉野尾成美、村山彩希、三浦浩一、二瓶鮫一、植松洋、マイケル富岡、金城大和、バーンズ勇気
友情出演:崔哲浩/特別出演:片岡鶴太郎、高島礼子
監督・脚本・プロデューサー: 丈
配給:渋谷プロダクション
製作:JOE Company
公開日:2025年8月8日(金)〜池袋シネマ・ロサほか全国順次公開
上映時間:117分

あらすじ:
ある初夏の日、90歳を超えた老人が「人を殺した」と警察署で告白するところから始まる物語。彼が語り始めたのは、太平洋戦争末期、機密施設に集められた異能の者たちと、和平交渉に奔走する海軍将校たちの知られざる歴史だった――。

© JOE Company