現代フランス映画界を代表する監督アルノー・デプレシャンの最新作『映画を愛する君へ』が、2025年1月31日より公開されることが決定した。併せて、ティザービジュアルが披露された。
本作は、19世紀末に誕生してから現在に至るまでの映画の魅力と魔法を語り尽くす、映画への深い愛と映画館への賛美に満ち溢れたシネマ・エッセイ。デプレシャン監督は、『キングス&クイーン』や『クリスマス・ストーリー』などで、数々の映画賞にノミネートされ、日本の映画ファンからも人気高い名匠。本作も、第77回カンヌ国際映画祭で特別上映され、最優秀ドキュメンタリー賞にあたるゴールデン・アイ賞にノミネートされた。デプレシャン監督の過去作『そして僕は恋をする』や『あの頃エッフェル塔の下で』でマチュー・アマルリックが演じる主人公ポール・デュダリスに、監督自身を投影した自伝的映画になっている。初めて映画館を訪れた幼少期、映画部で上映会を企画した学生時代、評論家から映画監督への転身を決意した成人期を、映画史と共に描く。マチュー・アマルリックは本人役として出演。祖母役をジャン・ユスターシュ監督の傑作『ママと娼婦』で知られるフランソワーズ・ルブランが、14歳のポール役を『落下の解剖学』の視覚障害のある息子役で注目を浴びたミロ・マシャド・グラネールが演じている。
本編には、映画史に功績を残した50本以上の名作が登場。リュミエール兄弟による映画の発明から、アベル・ガンスの『ナポレオン』、フランク・キャプラ『或る夜の出来事』、アルフレッド・ヒッチコック『北北西に進路を取れ』、黒澤明『乱』、クロード・ランズマン『SHOAHショア』、ジェームズ・キャメロン『ターミネーター2』、『ノッティングヒルの恋人』など、世界中の様々なジャンルの映画が洪水のようにスクリーンを駆け巡る。そのほか、フランソワ・トリュフォー、ジャン=リュック・ゴダール、イングマール・ベルイマンらの映画も登場。デプレシャン監督が尊敬するアメリカの哲学者スタンリー・カヴェルやフランスの批評家アンドレ・バザンの言葉も借りながら、“映画とは何か”に迫る。
本作は、ドラマとドキュメンタリーを融合したハイブリッドな構成で綴られる。フィクションのシーンには、一般の観客が映画体験エピソードを語るインタビューシーンが挟まれる。「本作の主題は“私たち”映画の観客」と監督が語るように、観客の視点で映画愛が描かれる。シネ・ヌーヴォ(大阪)やアンスティチュ・フランセ(東京)など、日本の映画館の登場も見逃せない。
ティザービジュアルは、祖母に連れられて初めて映画館に訪れたポール(6歳)の姿をノスタルジックに捉えたもの。スクリーンを背に映写機から広がる光を見つめるその瞳には、映画がこれからの人生に与える多大なる影響を予感させる。左右には本作に登場する50以上の名作のタイトルが溢れんばかりに配られ、映画好きの胸が踊ること間違いなし。
場面写真は、祖母に連れられて初めて映画館を訪れるポール(6歳)の後ろ姿、本人役として登場するマチュー・アマルリック、映写機と向き合うポール(14歳)の姿を捉えたものとなっている。
『映画を愛する君へ』
2025年1月31日(金)より新宿シネマカリテほか全国順次公開
監督・脚本:アルノー・デプレシャン
脚本:ファニー・ブルディーノ
出演:ルイ・バーマン クレマン・エルヴュー=レジェ フランソワーズ・ルブラン ミロ・マシャド・グラネール サム・シェムール ミシャ・レスコー ショシャナ・フェルマン ケント・ジョーンズ サリフ・シセ マチュー・アマルリック
配給:アンプラグド
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