名古屋の画家・西村一成の家に、『日日芸術』の伊勢朋矢監督がひとりカメラを持って1年間通い続けたアートドキュメンタリー『かいじゅう』が、6月29日より公開されることが決定した。併せて、予告編とポスタービジュアルが披露された。

本作は、これまで家族以外見たことがなかった西村一成の創作現場に、初めてカメラが入った貴重な記録となる。自宅の一室で人知れず表現し続けてきた西村一成の唯一無二の“生”の表現。映画のラスト、ノーカットの創作シーンは必見だ。これまでに、シェル美術賞、FACE損保ジャパン日本興亜美術賞ほか多数で入賞・入選を果たしている。

音楽はパスカルズのロケット・マツの書き下ろし。静かなピアノの音色は西村一成の日常に優しく寄り添う。

■内田也哉子（文筆家） コメント
ISSEI画伯と伊勢監督の二人が、深海へ潜るように心を通わせている。片耳がちぎれた猫の涙は、したたる絵の具となり、ジェントルモンスターの絵筆と戯れた。切実に生まれつづける絵々は、唸り声と掻き鳴らされたギターのまにまにうっとり身を委ねている。「私たちの人生っていったいなんだろう」これほどまでに雑音のないドキュメンタリーを見たことがない。

『かいじゅう』
2024年6月29日（土）～7月12日（金） 新宿 K’s cinemaにて上映
2024年8月10日（土）～8月16日（金） 名古屋 シネマスコーレにて上映
監督・撮影：伊勢朋矢
音楽：ロケット・マツ（パスカルズ）
出演：西村一成