伝説のダンサーが遺したダンスから生まれた、3つの喪失と再生の物語『イサドラの子どもたち』予告編&場面写真

『若き詩人』『泳ぎすぎた夜』のフランスの俊英ダミアン・マニヴェル監督の最新作で、第72回ロカルノ国際映画祭最優秀監督賞を受賞した『イサドラの子どもたち』が、9月26日より公開される。このほど、本作の予告編と場面写真がお披露目となった。

モダンダンスの始祖として知られるイサドラ・ダンカン。20世紀初頭、舞踊の世界に革命を起こした彼女は、1913年4月、二人の子どもを事故で亡くし、その痛みに苦しみながら、亡き子どもたちに捧げるソロダンス「母」を創り上げた。それから100年の時を経て、現代に生きる4人の女性がイサドラの「母」と邂逅する…。

予告編は、「私の悲しみが、太古より眠るダンスを目覚めさせる」という伝説のダンサー、イサドラ・ダンカン自身の言葉から始まり、様々な立場にいる4人の女性たちが、自分の表現でイサドラのダンスを吸収していくさまが映し出される。バックに流れるスクリャービンの音楽と、空気の澄んだ秋のフランスの風景が相まって、情感溢れる美しいドラマが想起される。

『イサドラの子どもたち』
9月26日(土)より、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
監督・脚本:ダミアン・マニヴェル
脚本:ジュリアン・デュードネ
出演:アガト・ボニゼール マノン・カルパンティエ マリカ・リッジ エルザ・ウォリアストン
配給:コピアポア・フィルム

【作品概要】 物語を綴るのは、それぞれ異なる身体・年齢・境遇にある4人の女たち。イサドラの自伝と舞踊譜をもとに「母」の踊りと向き合う、振付師のアガト。対話を通じて新しい「母」を共作する若きダンサーのマノンと振付師のマリカ。そして「母」の公演を観劇したエルザは、自らと重ね合わせながら今夜の記憶を反芻する。悲しくも崇高な物語が、ミニマムな物語形式と情感溢れるカメラワークによって紡がれ、ロシアの作曲家アレクサンドル・スクリャービンの楽曲が美しく彩る。