嶽本野ばらによる同名小説の映画化で、窪塚愛流・蒔田彩珠が主演を務める『ハピネス』の公開日が2024年5月17日に決定し、併せて、特報映像とティザービジュアルが披露され、追加キャストが発表された。
「私ね、あと1週間で死んじゃうの」恋人の突然の告白からはじまった“ふたりの7日間”は、悲しいけれど、幸福と愛に満ちあふれた、かけがえのない奇跡だった。本作は、残り少ない日々を命の限り輝かせようとする少女と、そんな彼女の夢を全力で支えようと奔走する少年とが繰り広げる純度100%のラブストーリー。
特報映像では、「私ね、あと1週間で死んじゃうの」という衝撃的な言葉を雪夫に告げる、由茉の台詞から始まる。辛い顔をせず自らの決心を振り絞って伝えられた言葉とは対照的に、大きな動揺を見せる雪夫。自分に出来ることは何かと悩みつつも、「自分らしく生きたい」という由茉の願いを叶えるため、彼女に寄り添い続けることを決意する。「好きなお洋服を着て、好きなものを食べて、大好きな人と一緒にいたい」残りわずかな日々を悲嘆に暮れて生きるより、笑顔で「自分らしく生きること」を選んだ由茉と、その願いを叶えるため奔走する雪夫の、悲しくて最高に幸せな7日間のラブストーリーが綴られる。
ティザービジュアルでは、雪夫と由茉が互いに見つめ合う横顔に「7日後に消えてしまうキミは、世界で一番輝いていた―」とのコピーが添えられている。由茉に寄り添い見守る雪夫の愛情溢れる一言に胸が熱くなること必至のビジュアルとなっている。
主人公2人を見守りそっと寄り添う家族たちの絆も物語をより彩り深いものにしている。由茉のために明るく振る舞う弟・雪夫を案じる姉・月子を演じるのは、「舞妓さんちのまかないさん」「家庭教師のトラコ」の橋本愛。余命わずかと宣告された娘への思いに押しつぶされそうになりながらも、それでも娘の幸せを願う由茉の母・莉与を演じるのは、『映画 ビリギャル』『ハナレイ・ベイ』の吉田羊。そして妻の莉与とともに、娘のやりたいことにそっと背中を押す由茉の父・英生に、「One more time, One more chance」「セロリ」など数々のヒット曲を持つシンガーソングライターであり、篠原監督とタッグを組んだ『月とキャベツ』『影踏み』をはじめ、数多くの作品で俳優としても活躍する山崎まさよしが扮する。
■橋本愛(国木田月子役) コメント
原作を読んで、私は主人公の由茉ちゃんと同じ問いを抱いていることに気づきました。17歳という若さであまりにも残酷な現実を突きつけられた彼女が出した結論は、あまりにも強く、美しかった。月子はぶれない強さを持っていて、弟の雪夫に対して力を与えられるような存在なのですが、月子自身も雪夫に何度も助けられてきたのだろうと思います。私は、この姉弟の関係が大好きです。撮影中は、雪夫と由茉が、痛みや悲しみや残酷な運命をどう乗り越えていくのか、喜びや幸せや奇跡のような出会いを、どう噛み締めて生きていけるのか、見守るような気持ちで演じさせていただきました。観終わったあとに、清らかで美しい心と生きる勇気が胸を満たす作品です。
■山崎まさよし(山岸英生役) コメント
自分にも子供がいるので、英生にすごく感情移入することができました。後半、娘を想い怒りを爆発させるシーンがあるのですが、そこはつい感情的になってしまったことを覚えています。「あぁ、アカデミー賞もらったな!」と思いました。笑 また、劇中で家族3人が川の字になって寝るシーンでは、昔自分の子どもたちとそんな風に寝ていたことを思い出し、懐かしくなりました。悲しい物語ではありますが、再生というか、前向きになれるものを内に秘めている、希望に満ちた作品です。死生観についても考えさせられました。是非劇場に足をお運びください。
■吉田羊(山岸莉与役) コメント
ひとりの女の子が自分の人生を「どう生ききるか」という映画であると同時に、娘の死に直面した家族の生き方を描いた物語でもあると思います。私自身演じながら、家族として彼女の意志を尊重して寄り添う方法を学ばせていただきました。
『ハピネス』というタイトルどおり、幸せの基準はそれぞれの心のなかにあって、その全てを尊重し合えたら、この世界はもっとずっと、優しいですね。観てくださった方が前向きな気持ちで自分の人生に自信と勇気を持って生きていただける、そんな背中を押せる映画になることを願っています。
『ハピネス』
2024年5月17日(金)より全国公開
監督:篠原哲雄
原作:嶽本野ばら「ハピネス」
出演:窪塚愛流 蒔田彩珠 橋本愛 山崎まさよし 吉田羊
配給:バンダイナムコフィルムワークス
©嶽本野ばら/小学館/「ハピネス」製作委員会