広瀬すず「アイナちゃんと⼆⼈でずっと⼀緒にいた」アイナとの強い絆を語る!『キリエのうた』プレミアムライブ

岩井俊二監督最新作にして、アイナ・ジ・エンド、松村北斗、黒木華、広瀬すずが出演する音楽映画『キリエのうた』が、10月13日より公開される。それに先立ち、9⽉25⽇にZepp Shinjukuにて『キリエのうた』プレミアムライブが実施され、アイナ・ジ・エンド、松村北⽃、村上虹郎、粗品、⽯井⻯也、広瀬すずが登壇した。

暗いステージに差す⼀筋の光のなかアイナ・ジ・エンドが登場し、アーティスト・Kyrieとして「名前のない街」「燃え尽きる⽉」を歌唱し、イベントがスタート。劇中でも印象的に使われる楽曲をしっとりと歌上げると「改めまして、Kyrieです。よろしくお願いします」と挨拶し、続いて歌われる楽曲「ずるいよな」の演奏メンバーとして、この⽇のためにギターを猛特訓してきた潮⾒夏彦役の松村北⽃と⾵琴役の村上虹郎を紹介。アイナが「3⼈でライブするのは実質、今⽇が初めてです。多分最初で最後になるんじゃないですかね」と、劇中以外では初の貴重なライブであることを明かし、また、「松村さんは⼈⽣初めてのギターを練習されたみたいで」と本作で松村がギター初挑戦になったことについて⾔及すると、「弾く前にその話すると、めちゃくちゃ緊張しちゃうので、弾き終わったあとどこかで話します…」と初ステージを前に緊張を隠せない様⼦の松村。アイナが、「⼀年以上前から撮影をしていたので、やっと⼈様の⽬に触れるというか、初めて聞いていただけるので、正直感無量で⾔葉が詰まってしまいますが、⼤切な曲です。聞いてください、“ずるいよな”」と曲を紹介し、「ずるいよな」を披露した。

演奏が終わると⼀旦退場した3⼈に代わり舞台に登場するのは本作で横井啓治役の⽯井⻯也。「岩井さんは世界でも数⼈しかいないくらい透明感のある映像を作る⼈ですよね。映画を作るのはほとんどライティングとの戦いなんですけど、岩井さんの凄さっていうのはすごい良い天気のときでも、すごい雪のなかでも、⼥の⼦の透明感を絶対捨てない。そこがやっぱりすごいなと思います」と岩井監督が描く世界観を称賛した。⽯井がトークを繰り広げるなか、改めてキャスト陣が登壇。アイナ・ジ・エンド、松村北⽃、村上虹郎、粗品、⽯井⻯也、広瀬すずという豪華キャストたちが⼀堂に会した。ステージの感想を聞かれたアイナ・ジ・エンドは「とっても緊張しちゃって、でも、今⽇来てくれた⼈たちが⽬を逸らさずに⾒てくれて、それだけで幸せです。ありがとうございます」と感謝の⾔葉を述べ、粗品は「撮影時はまだ結婚していました、⽇⾼⼭茶花役の粗品です」と挨拶をし、会場の笑いを誘った。

2010年から2023年の13年が描かれた物語である本作。それになぞらえ、13年前の⾃分について尋ねると、アイナは「4歳からずっとダンスやってたんですけど、学校にいく時は教科書とかもう⼊ってなくて、全部ダンス着で。ダンスが⼤好きで⼤阪に住んでたんですけすけど…」と語り、松村は「13年前というと、ちょうどこの仕事を始めた頃で、何ができて何ができないのか全くわからない時代でした。学⽣時代から空⼿をやっていて、芸能界で空⼿に通じるものがないかと必死に探していました」と当時を振り返った。空⼿が初段だと⾔う松村に対して⽯井が「俺は⼆段」と張り合い、粗品が「マウント取らんでええねん︕」とツッコミを⼊れる⼀幕も。広瀬は「13年前は静岡に住んでいたので、バスケをずっとやってました。バスケ部でした」とそれぞれが13年前の⾃分に思いを馳せた。

最後の曲の準備でアイナとギター・村上、キーボード・粗品が演奏準備に⼊っている間に、トークを繰り広げる松村・⽯井・広瀬。改めてギター初挑戦についての感想を聞かれた松村は「今回は全く初めてだったので、本当に苦戦しました。実はちゃんとしたコードを抑えてなかったりしていて、夏彦オリジナルの楽譜を作っていただきました」と明かすと、それに対して⽯井は「間違ったコードにするとジャジーに聞こえたりするわけ。そういうところで⾔うと、いいコード感していたよ!」と松村のセンスを絶賛。また、現場での岩井監督との関わりについて話を振られた広瀬は「岩井監督は、演出的なものも特に細かく指⽰せず好きに任せてくれるので、監督とはあまりコミュニケーションは取らずに、アイナちゃんと肌と肌を触れ合う瞬間を普段から増やして、キリエとイッコの距離感がなくなるように時間をかけてました。アイナちゃんと⼆⼈で、カメラが回っていないときでもずっと⼀緒にいたりしました」と劇中のキリエとイッコさながら、アイナとの強い絆を感じさせるコメントを残した。

最後の曲の演奏の準備ができると、「本当にとっても素敵な⾳楽です」という広瀬の曲紹介に合わせて披露されるのは、映画の主題歌「キリエ・憐れみの讃歌」。Kyrie(アイナ・ジ・エンド)がボーカル、村上虹郎がギター、粗品がキーボードを担当するほか“キリエバンド”のメンバーを従えて、劇中さながらの感動を渦巻くライブシーンを再現。会場に集まった観客は“Kyrie”のテーマカラーでもある⻘いサイリウムを振り、幻想的な世界に、圧巻の歌声と演奏が響きわたった。

演奏を終えると、⽯井の側でキーボードを演奏していた粗品は「⽯井さんが近くにいて緊張しました!」、松村は「⾳に包まれると、⾳楽ってすごいなっていうのをより実感して、⾳楽映画が広く⽇本中・世界中に届いて欲しいと改めて思うステージでした」、村上は「楽しかったです!」、広瀬は「この華奢な体からどうやってあんなエネルギーの放出の仕⽅になるのか、今⽇も改めて感動しました」とコメントし、⽯井は「映画のなかに⾳楽が溶け込んでいるような作品になっていて、岩井さんは、またひとつジャンルを作ったんじゃないかなと思います」と“⾳楽映画”としての本作と岩井監督の⼿腕を⼤絶賛。

最後にアイナが「岩井俊⼆さんの世界にみんなで⾶び込んで、⼀年以上経ったんですけど、やっと歌とか聞いてもらえました。正直何もわからない⾃分が(映画の世界に)⾶び込んだことが不安でたまらなかったんですけど、今⽇、(会場のみんなが)⽬を合わせて⾒てくれて、すごい感慨深い⽇になりました」と感動の涙を浮かべながら挨拶。そんなアイナを広瀬が暖かく抱擁し、キャスト・観客の拍⼿に包まれながらイベントは終了した。

『キリエのうた』
2023年10月13日(金)より、全国公開
監督・原作・脚本:岩井俊二
出演:アイナ・ジ・エンド 松村北斗 黒木華 広瀬すず 村上虹郎 松浦祐也 笠原秀幸 粗品(霜降り明星) ⽮⼭花 七尾旅⼈ ロバート キャンベル ⼤塚愛 安藤裕⼦ 鈴⽊慶⼀ ⽔越けいこ 江⼝洋介 吉瀬美智⼦ 樋⼝真嗣 奥菜恵 浅⽥美代⼦ ⽯井⻯也 豊原功補 松本まりか 北村有起哉
配給:東映

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