『ビハインド・ザ・コーヴ』八木景子監督が、8年間さまざまな苦境を乗り越えて完成させた最新作『鯨のレストラン』9月公開

『ビハインド・ザ・コーヴ』八木景子監督の最新作で、“食”と“科学”としてのクジラを贅沢に語り尽くすドキュメンタリー『鯨のレストラン』が9月2日より公開されることが決定。併せて、予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。

「クジラ専門店」、「一乃谷」の大将、谷光男。現在では「クジラ専門店」は、国内では手で数えるほど数件になってしまったが「一乃谷」は全国のクジラ店からも一目おかれ尊敬されている。大将の谷が東北から上京して東京・神田に「一乃谷」として、お店を構えたのは、宮城県・石巻市で東日本大震災が起こる1年前の2010年のことであった。石巻市は、国内では最大の捕鯨基地である。本作はクジラの料理としての魅力だけではなく、環境問題にも触れ、科学的な見地から現代におけるヴィーガンブームからの森林伐採を含め「タンパク源」のバランスの問題にも向き合う。自然資源のルールを決める国際会議と無縁の「クジラ専門店」の大将と、国際会議の主要人物の証言を記録したものである。

全盛期の日本での消費量と比べて現在では1%までに衰退したクジラ産業。そんな苦境な状況で「一乃谷」の大将、谷光男は、あえて「クジラ専門店」を運営している。かつては、日本の高度成長期時代、日本人のタンパク源のトップがクジラだった。牛や豚、鳥よりもクジラが多く食されていた。クジラは今では輸入に依存しているが、「輸出」までしていた。

現在では「クジラ専門店」は、国内では手で数えるほど数件になってしまったが「一乃谷」は全国のクジラ店からも一目おかれ尊敬されている。

大将の谷が東北から上京して東京・神田に「一乃谷」として、お店を構えたのは、宮城県・石巻市で東日本大震災が起こる1年前の2010年のことであった。石巻市は、国内では最大の捕鯨基地である。

本作はクジラの料理としての魅力だけではなく、環境問題にも触れ、科学的な見地から現代におけるヴィーガンブームからの森林伐採を含め「タンパク源」のバランスの問題にも向き合う。自然資源のルールを決める国際会議と無縁の「クジラ専門店」の大将と、国際会議の主要人物の証言を記録したものである。

監督の八木景子は、クジラと何の所以もなかった。ましてや、映画製作の経験すら全くなかった、2011年、東日本大震災時に奇しくも石巻市でボランティアに参加していた。後に、和歌山県・太地町を舞台に処女作である映画『ビハインド・ザ・コーヴ』の撮影をしていた2014年に、石巻市が「日本最大の捕鯨基地」と知り、驚愕したという。撮影中には多くの偶然が起きていた。人生の転換期にひょんなことから、クジラの問題に関わることとなった。「今、伝えなくてはいけない」という使命感を持って、8年、さまざまな苦境を乗り越えて最新作『鯨のレストラン』を完成させた。

『鯨のレストラン』
2023年9月2日(土)より、新宿K’s cinemaにてロードショー
監督・プロデューサー:八木景子   
撮影:猪本雅三
録音:伊藤裕規
編集協力:浜口文幸記念スタジオ
出演:谷光男(鯨屋の大将) 鮎川捕鯨の皆様 ユージン・ラポワント(ワシント条約元事務局長) ジュヌビエーヴ・デスポーテス(NAMMCO事務局長・科学者) 
加藤秀弘(東京海洋大学名誉教授) 八木信行(東京大学教授) 樋口真嗣(「シン・ゴジラ」監督)
配給:八木フィルム

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