ヴェネチアンガラス作家・土田康彦の創作の秘密に迫る!『マゴーネ 土田康彦「運命の交差点」についての研究』6月公開

世界的に注目を集めているヴェネチアンガラス作家・土田康彦の創作に迫ったドキュメンタリー『マゴーネ 土田康彦「運命の交差点」についての研究』が6月9日より公開されることが決定した。併せて、予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。

美しき水の都ヴェネチアで約1000年に渡り受け継がれてきたヴェネチアンガラス。ガラス加工で世界の頂点を極めたと言われ、その自由奔放なフォルム、舞い上がるような軽やかさ、精緻で華麗な美しさをたたえた姿は、幻想的な小宇宙と呼んでも過言ではない。そんな熟練のガラス職人だけが集うムラーノ島に、唯一スタジオを構える日本人がいる。彼の名前は土田康彦。ヴェネチアンガラスに、独自の哲学と日本の美を吹き込んだ作品で世界中から注目を浴びている。本作はその作品と創作の秘密を8年間に渡って記録した。

ガラス作家である土田は一流の料理家でもある。大阪の辻調理師専門学校を卒業し、ヴェネチアの名店「ハリーズ・バー」で調理師として働いた経歴を持つ。自らがつくった美しいガラス食器に、シンプルだが丁寧に料理が盛り付けられていく様は一つのアート作品と言えるだろう。フェンシング選手、映像作家、ミュージシャン、さまざまな悩みや葛藤を持った来訪者を、温かい食事と愉しい会話で包んでいく。
タイトルの「マゴーネ(Magone)」は北イタリアの方言で「夕日を見る時の胸を締めつけられるような感覚」を意味するが、土田は日本の諺にある“袖振り合うも多生の縁”とも繋がる感覚だと語る。偶然が運ぶ縁を創作に生かす土田の人生観も共感を誘う。

予告編では、土田の友人であるミュージシャンのTERUが、土田と共にガラス制作をする姿や、建築家の隈研吾から「彼の作品を見るすべての人に、大きな勇気と、人生を生きるヒントを与えてくれる」という力強いコメントも寄せられている。

本作は2022年の5月に開催されたイタリア映画祭2022で上映され好評を博したほか、各国の映画祭でも評価され、マドリード国際インディペンデント映画祭で最優秀ドキュメンタリー監督賞、マインドフィールド映画祭アルバカーキで長編ドキュメンタリー部門プラチナ賞、アート・ノンストップ・フェスティバルで最優秀初監督賞ほか3部門受賞した。また、モントリオール国際映画祭へ正式出品され、スノーダンス・インディペンデント映画祭のコンペティション部門にノミネートされている。

『マゴーネ 土田康彦「運命の交差点」についての研究』
2023年6月9日(金)より、シネスイッチ銀座にて全国順次公開
出演:土田康彦 宮脇花綸 臺佳彦 403 architecture[dajiba] 大友香里 TERU
音楽:小久保隆 Andrea Esperti 
劇中歌・エンディング曲「the other end of the globe」(GLAY) 
ナレーション:田邊アツシ
配給:えすぷらん