奥浩哉「虐待児童の目に変態殺人鬼がヒーローに映るくだりに…」応援イラスト&コメント到着!『PARALLEL −パラレル−』7月公開

世界のクリエイターが注目するゆうばり国際ファンタスティック映画祭2021でグランプリを受賞した、“心に傷を抱えた少女”と“アニメの世界に行きたい殺人鬼”の恋愛模様を描く、異色のスプラッター×ラブストーリー『PARALLEL −パラレル−』が、7月21日より単独公開されることが決定した。併せて、「GANTZ」や「いぬやしき」の作者である漫画家・奥浩哉より応援イラストと、著名人よりコメントが寄せられた。

本作は、海外の数々の映画祭でも上映され、本年1月には 「ジュネーブ・ブラック・ムービー・フェスティバル」オ フィシャルセレクションにも正式出品。日本特有のポップ カルチャー描写だけでなく、作品内で映し出される現代が 孕む社会問題は、日本だけでなく海外からも共感の声があ がり、世界からの注目の高さも話題になった。

漫画家・奥浩哉の応援イラストは、本作の象徴でもある、コスプレ殺人鬼が渋谷のスクランブル交差点に降り立った姿が描かれた。

▼著名人 応援コメント

■奥浩哉(漫画家)
冒頭の虐待児童の目に変態殺人鬼がヒーローに映るくだりに心をつかまれた!主演の芳村宗治郎さんと楢葉ももなさんも魅力的な美形だし、田中大貴監督のメジャー志向を感じて単に閉じたファンに向けた作品ではなく、今まで見たことない独自のエンタメを撮ってくれるんじゃないかとワクワクした!監督の次作が楽しみでしょうがない!!

■深田晃司(映画監督)
そういえば田中作品との出会いは以前も映画祭でした。田辺・弁慶映画祭で出会った前作『FILAMENT』は、その自主映画離れした技術力、通俗を恐れない胆力が異彩を放ち印象に残っていました。『PARALLEL』はその印象を裏切ることなく、さらに世界観を飛躍させ、圧倒的な熱量と娯楽性の高さゆえに問題作と呼びうる快作=怪作に仕上がっていて驚きました。賛否を呼ぶに違いない虚構性の高い物語についてはまずは見て各々が自由に判断をしてもらいたいと願いますが、ひとつ言えることは主演の楢葉ももなさんと芳村宗治郎さんがまさにハマり役で血みどろの世界に輝いていたということです。

■氏家譲寿(ナマニク)(映画評論家)
純粋だけど、暴力とゴアで美しく歪んだ恋物語。止められない殺人衝動と自己破壊願望に心を激しく突き動かされ、感動すら覚えた。傑作だ。

■バスティアン・マイレソンヌ(アーティスティックディレクター・映画祭プログラマー・Asian Movies’ curator)
映画祭プログラマーの人生は、たくさんの映画を見ることで成り立っています。私自身、毎年1,000本以上のアジア長編映画を、自分の ことを棚に上げて、レビューしています。プログラミングは、細心の情熱で作られた仕事であり、レビュアーは唯一無二の「貴重なも の」を限りなく探し求めることになるのです。PARALLELはそのような貴重な宝石の一つです。 観客は非常に不穏なオープニングの時点で釘付けになり、この監督はどうやって最後までこの緊張感を維持することができるのだろう か?と思う。しかし、心配は稀有だ。。最高のスラッシャーであるこの作品は、日本に限らず社会全般、そして私たちが生きている問題 の多い現在の世界について多くのことを語っています。『PARALLEL』は、『悪魔のいけにえ』、『ヒルズ・ハブ・アイズ』、『エクソシスト』のような古典的ジャンルに匹敵する、最新の カルト映画でかつ、釘付けになるような映画で、初めて観た後も何週間も心と体に残り、さらに、再鑑賞するたびに何層もの解釈が頭の 中で展開される。それは映画の持つ真の力であり、見る者を無関心にさせない、さまざまな感覚に訴える映画的ジェットコースターです。 真の革命は、無償の暴力ではなく、真の愛によって見出されると説く映画である。映画祭のプログラマーなら誰でも、何百もの年間審査 作品の中から、唯一無二の宝石を見つけることを夢見るだろう。(原文和訳)

『PARALLEL −パラレル−』
2022年9月25日から9月29日まで、テアトル新宿「田辺・弁慶映画祭セレクション2022」内で公開
監督・脚本・撮影・照明・編集・特殊造形・VFX・プロデューサー:田中大貴
出演:楢葉ももな 芳村宗治郎 菅沢こゆき 十代修介 ひと:みちゃん ふじおあつや ミネオショウ 灯敦生

【ストーリー】 これは残酷な世界に生きる、悲しくも美しいふたりの愛の物語。幼少期に両親から虐待を受けていた舞(楢葉ももな)は、その過去の記憶と折り合いをつけられずにいた。ある日、舞はアニメキャラクターのコスプレ姿で殺人を繰り返す殺人鬼(芳村宗次郎)に遭遇する。不思議と舞に興味を惹かれたコスプレ殺人鬼は自分の正体を隠し、舞に近づいていくのだった。舞は心の傷を、殺人鬼は自分の本当の姿を隠しながらも、二人は次第に仲を深め、見えない“何か”によって強く惹かれあっていく。しかし、お互いが隠している本当の姿を知ることは、別れを意味していた。