「心のどこかで国のあり方も気にしながら生きていってほしい」“日本の真の影”に切り込む『妖怪の孫』予告編

日本アカデミー賞作品『新聞記者』や、官邸政治の闇を描いた『i-新聞記者ドキュメント-』など、世に訴える映画を手掛けてきたスターサンズと、邦画史上初となる現役総理大臣のドキュメンタリー『パンケーキを毒見する』の内山雄人監督&制作スタッフが、今まさに、満を持して“日本の真の影”に切り込む政治ドキュメンタリー『妖怪の孫』が3月17日より公開される。このほど、予告編とポスタービジュアルがお披露目となり、併せて本編及び予告編のナレーションを務めた古舘寛治よりコメントが寄せられた。

連続在任日数2822日を誇った歴代最長在任総理大臣・故安倍晋三。総理退任後も、凶弾に倒れるまでキングメーカーと称され、群を抜く影響力を維持していた。タカ派的な外交政策と所謂“アベノミクス”に代表される経済政策を行い、高い人気を誇った半面、物議を醸す言動やスキャンダルの絶えない人物だった。昨今の日本は分断と格差が広がり、選挙に勝てば問題も疑惑も忘れ去られるという悪習が政治に根付いてしまった。果たして“美しき国、日本”をスローガンに掲げていた安倍元総理とはいったい何者であったのか。この国に遺したものは何だったのか。

予告編では、日本の顔とも言うべき安倍元首相の数々の名言や、貴重な若かりし頃の写真などが映し出される。“昭和の妖怪”と呼ばれた祖父・岸信介に心酔した安倍元首相、そしてその意志を受け継いだ現政権が今どこに向かおうとしているかが垣間見れるのではと訴える。ブラックユーモアや風刺のきいた絵本を愉しみつつ、統一教会問題を追い続けるジャーナリスト鈴木エイトや現役官僚の覆面告発など、様々な角度から安倍政治とは何だったのかを改めて突きつける。ナレーターの古舘寛治が「あなたも妖術に侵されていませんか?」と問いかけ、知らず知らずの内に私たちの生活に染み込んでしまった正体を探っていく作品であることが伝わる予告編となっている。

■古舘寛治(ナレーション)コメント
「古舘寛治がナレーションか」と観る気を失わずに、騙されたと思って観てほしいです。特に若い世代には、この作品が入口になってもらいたいし、情報のひとつと捉えるだけでもいい。人間は一人で生きていくことはできません。必ず何らかの組織と繋がり、その組織が国という大きなものと関わっています。視野を広げて、つねに心のどこかで国のあり方も気にしながら生きていってほしい。『妖怪の孫』は、そのきっかけになる映画だと思います。

『妖怪の孫』
2023年3月17日(金)より、新宿ピカデリーほか全国公開
企画:河村光庸 
監督:内山雄人 
企画プロデューサー:古賀茂明 
ナレーター:古舘寛治
アニメーション:べんぴねこ
配給:スターサンズ

©2023「妖怪の孫」製作委員会