「汚いブタよ!」怒り叫び、時折見せる笑顔は不気味…『依存魔』日本版予告編

『変態村』『地獄愛』のファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督が描く、純粋で孤独な少年”と“血まみれ少女”による闇の逃避行『依存魔』が、2023年1月27日(金)より公開される。このほど、日本版予告編がお披露目となった。

豚の咆哮とともに人間の異常な愛と狂気を寓話的に描いた衝撃作『変態村』(04)、実在した変態連続殺人鬼カップル、マーサ・ベックとレイモンド・フェルナンデスの関係性に着目し強烈な愛の形を描いた問題作『地獄愛』(14)で世界各地の映画祭を騒然とさせ、ヨーロッパ映画史にその名を刻まれることとなったファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督。常にグロテスクで血まみれ、異常な愛の形を描いてきたヴェルツ監督の“ベルギーの闇3部作”の最終章となる『依存魔』は、これまでの作風から一転、美しい自然の風景とともに瑞々しく描かれる、孤独な10代の少年少女の絶対的な愛を描く物語だ。

予告編は、編集担当者が二人のキャラクターに依存して編集したものだ。少年ポールと少女グロリアが突然出会うシーンが描かれ、グロリアのきれいな瞳に吸い込まれそうになる一方で、彼女が精神的な問題を抱えていることが伺え る。この予告、冒頭からすでに様子がおかしい。先生を突き落とし、病院を抜け出すポールとグロリア。彼らは森をひたすら走り、 まるで周囲の大人たちから逃げるようにして闇の逃避行がはじまる。グロリアは「汚いブタよ!」と怒り叫び、時折見せる彼女の笑顔は不気味で仕方なく、彼らの行く先が大変心配になる。また、本作の見どころでもあるポール役とグロリア役を演じる若手俳優、トーマス・ジオリアとファンティーヌ・アルドゥアン。彼らの、目つきと表情だけで複雑な心境を感じさせる演技からは始終目が離せない。「別れない。離れない。ずっと、愛してる」の依存度高めの強烈キャッチコピーとともにグロリアは不気味な笑顔を浮 かべる。彼らの救いのないような闇の逃避行、果たしてどのような結末が待っているのか。

『依存魔』
2023年1月27日(金)より、シネマート新宿ほか全国順次公開
監督・脚本:ファブリス・ドゥ・ヴェルツ
出演:トーマス・ジオリア ファンティーヌ・アルデゥアン ブノワ・ポールブールド ローラン・リュカ
配給:キングレコード

【ストーリー】 12歳の恥ずかしがり屋で孤独な少年ポールは、奥深い森の中で母親が働く精神病院で暮らしていた。ある日、少女グロリアが施設に到着するやいなや、一目会った日からポールは彼女に恋をする。精神的な問題を抱えるグロリアがポールに助けを求めたことから、まるで周囲の大人たちから逃げるように、彼らの狂気に満ちた闇の逃避行がはじまる。

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