“患者”と“ドナー”二人を支える人々の葛藤を描く「いのち」の物語『みんな生きている ~二つ目の誕生日~』2023年2月公開

骨髄移植によって命を助けられた俳優・樋口大悟が自らの経験を元に企画・原案・主演を務めた映画『みんな生きている ~二つ目の誕生日~』が、12月10日より新潟県糸魚川市にて先行公開、2023年2月4日より全国順次公開されることが決定した。併せて、ポスタービジュアル&場面写真がお披露目となり、主演の樋口大悟、出演の松本若菜、岡田浩暉、両沢和幸監督よりコメントが寄せられた。

空手講師の桧山大介(樋口大悟)は、ある日、稽古の最中に倒れて病院に運ばれると、白血病だと診断された。病気は彼の人生を大きく変えた。闘病生活のなかで体力は衰え、空手もそして恋人さえも彼の元を去って行った。そしてドクターは言った。「助かるためには骨髄移植しかありません」。適合するドナーが見つからない中、彼を救う事が出来るのは、遠く新潟県糸魚川に住む桜井美智子(松本若菜)という女性だけだった。しかし彼女の家族は彼女がドナーになることに反対していた。25歳の時に急性骨髄性白血病で余命2年を宣告された俳優・樋口大悟が、骨髄移植によって命を救われた体験を元に、自ら企画・原案・主演を務めた「いのち」の物語。白血病の青年と骨髄移植を依頼された女性。決して出会う事のない“患者”と“ドナー”、二人を支える人たちの葛藤を描く。

脚本・監督は、「ナースのお仕事」ほか数々の人気ドラマを手掛けてきた両沢和幸。白血病の実態と骨髄移植への理解を深めたいという樋口の熱い思いに賛同し、企画段階から参加。ドナーの美智子役には、ドラマ「やんごとなき一族」(CX系)「ファーストペンギン!」(NTV系)など話題作に出演し注目を浴びる松本若菜。優しくも強い意志を持つ一児の母を演じる。美智子の夫・高志役の岡田浩暉ほか、武藤令子、大西武志、森下能幸、池田良、中村久美ら実力派俳優たちが集結。また、日本骨髄バンクが初期段階から監修し、実際の医師や看護師の指導のもと撮影が行われた。実際に苦しい闘病生活を体験した俳優自ら演じる圧倒的なリアリティ。そしてこれまであまり取り上げられることがなかった、骨髄提供者とその家族の葛藤。決して出会う事のない患者とドナーの目に見えない繋がり。単なる難病物ではない、まったく新しい医療エンターテインメントが誕生した。

ポスタービジュアルは、病床で一方を見つめる大介(樋口大悟)と、光の指す窓の外に向かって暖かい笑みを浮かべる美智子(松本若菜)、そして骨髄移植のワンシーンを切り取った3つの写真が並べられ、出会うことはないが2人の視線が見えないところで交差するかのような、“患者”と“ドナー”の関係性が垣間見えるビジュアルに仕上がっている。

また、劇場公開決定にあわせて、クラウドファンディングサービス「READYFOR」にて、骨髄バンクと命をテータにした映画の全国上映を進めるために「いのちの物語の映画『みんな生きている〜二つ目の誕生日~』全国上映へ」を公開する。詳細はこちらへ。 

■樋口大悟 コメント
骨髄移植をさせて貰ったお陰で、もう生きられないんだと絶望してから20年経った今も元気に生きています。友人、家族、医療関係者の皆様、そして名前も顔もわからないドナーさんには感謝しかありません。生きているうちに、この映画を作りたいと思っていました。クラウドファンディングによる資金調達からスタートし、コロナ禍など予想外の困難もありましたが、沢山の方々に応援を頂き、映画の中に私の20年間の思いを全て込めました。この映画が一つでも多くの命が救われるきっかけになる事、今この瞬間も同じ病気で苦しんでいる人達や、それを支えている人達の勇気や希望になる事を、切に願っています。

■松本若菜 コメント
神の存在を否定し、身体を蝕む目に見えないものを憎み続けることが、どんなに辛いことなのか。先の未来を考えた時、どれだけの恐怖を覚えるのか。そんな体験をした俳優がいます。それを体現した俳優がいます。彼は目にたくさんの涙をためながらワンシーンずつ大切に演じ、見守っていました。この作品に対する思いは計り知れないものだと思いました。私はその気持ちを胸に、カメラの前でしっかりと生きねばならないという感情で居続けました。この映画で1人でも多くの人が、病気のこと、ドナー登録のことを知ってもらえたらと思います。

■岡田浩暉 コメント
何よりもこの映画が多くの人の目に触れる機会を得たこと、とても嬉しく思います。知って欲しい。知ってもらうことで繋がる命が一つでも増えることを願っての撮影でした。私達の生活は1人でも多くの人と繋がることによって、その広がる世界は想像以上のものだと思います。この映画をご覧頂き、皆様と私達の繋がりが未来をまた少し明るいものにしてくれることを願っています。

■両沢和幸(監督)コメント
樋口大悟とは、私のオーディションに彼が参加したのが最初の出会いでした。その時は落としてしまったのですが(笑)、その後親しく付き合う様になり、やがて「実は自らの体験を元に映画を作りたいと思っている」と相談されました。彼の体験談を聞いて私の白血病に対する認識は大きく変わりました。それまで見た事のある“美しい悲劇”とはまるで違った、リアルな闘病生活がそこにはあったのです。さらに興味をひかれたのは彼の命を最終的に救う事になるドナー(骨髄提供者)と患者の関係です。何の報酬も見返りも求めない善意の提供者が確かに存在する。だからこそ彼が今生きてここにいる。今の時代、損得勘定でしか人は動かない様に思ってしまいがちですが、あまりひねて世の中を見てはいけないと、改めて思い知らされました。そして、これはきっと素晴らしい映画になると確信したのです。

『みんな生きている ~二つ目の誕生日~』
2022年12月10日(土)より、新潟県糸魚川市にて先行公開
2023年2月4日(土)より、新宿K’s Cinemaほか全国順次公開

企画・原案:樋口大悟
脚本・監督:両沢和幸
出演:樋口大悟  松本若菜  岡田浩暉  武藤令子  大西武志  森下能幸 池田良  中村久美  小笠原大晃  柿本りーね  榎本桜  鈴木周哉  伊澤恵美子
宣伝・配給:ギグリーボックス

【STORY】桧山大介(樋口大悟)は空手の講師をしながら、競技者としても全国大会を狙える実力者だった。ある日、稽古の最中に倒れて病院に運ばれると、白血病だと診断された。「この俺が白血病?」最初は軽く考えていたが、病気は彼の人生を大きく変えた。闘病生活のなかで体力は衰え、空手もそして恋人さえも彼の元を去って行った。そしてドクターは言った。「助かるためには骨髄移植しかありません」。骨髄移植は血液を作る造血細胞を他人のものと入れ替えると言う治療法だが、白血球の型が合わなければ移植は出来ない。どんなに優秀なドクターがいても、造血細胞を提供してくれるドナーがいなければ成立しないのである。彼を救う事が出来るのは、遠く新潟県糸魚川に住む桜井美智子(松本若菜)という女性だけだった。しかし彼女の家族は彼女がドナーになることに反対だった。

©2022「みんな生きている ~二つ目の誕生日~」製作プロジェクト