沢田研二「所詮人は、一人で生まれて、一人で死んでいく」悠々自適な山荘暮らし『土を喰らう十二ヵ月』予告編

作家・水上勉によるエッセイ「土を喰う日々 ―わが精進十二ヵ月―」を原案に、沢田研二主演、『ナビィの恋』『盆唄』の中江裕司が監督・脚本を手掛けて映画化する『土を喰らう十二ヵ月』が11月11日より公開される。このほど、予告編がお披露目となった。

長野の山荘で暮らす作家のツトムは、山の実やきのこを採り、畑で育てた野菜を自ら料理し、季節の移ろいを感じながら原稿に向き合う日々を送る。時折、編集者で恋人の真知子が、東京から訪ねてくる。食いしん坊の真知子と旬のものを料理して一緒に食べるのは、楽しく格別な時間。悠々自適に暮らすツトムだが、13年前に亡くした妻の遺骨を墓に納められずにいた…。

予告編は、山荘にやってきた恋人・真知子(松たか子)に「寒かっただろ?」と優しい笑顔をむけるツトム(沢田研二)の言葉から始まる。「つち?土の香りなのね」と子芋の“土の香り”に気づく真知子など、要所要所のセリフで物語が動きだす。禅寺の和尚の教え、亡くなった妻の存在、「所詮人は、一人で生まれて、一人で死んでいく」というツトムの考え方など、本作の世界観が立ち上がっていく予告編となっている。何より目を引くのは、“畑と相談して”ツトムが作る普段の献立、真知子の為に作る料理、通夜振る舞い。子芋の網焼き、炊き立てのみょうがご飯、わらびのおひたし、胡麻豆腐、ふろふき大根、若竹煮など、目に美しく、食欲をそそる料理が続きます。本作は料理研究家の土井善晴が初めて映画の料理に挑んだ作品となっている。

このほど、9月16(金)〜24(土)にスペインで開催されるサン・セバスティアン国際映画祭「キュリナリー・シネマ部門」への出品が決定。ヨーロッパの食の都で、“土井善晴が手がける和食”が世界デビューを飾る。9月21日(水)のプレミア上映後には、ディナーが楽しめるのが特色の部門だ。ディナーの料理は、スペインのレストラングループ「NOMO」で活躍する茨城県出身の萩野谷尚之氏が担当。どんな料理が提供されるのか?本作の世界デビューに期待したい。

また、9月13日(火)〜9月19日(祝・月)に松屋銀座8Fイベントスクエアで開催される「銀座・手仕事直売所」に、『土を喰らう十二ヵ月』の世界観を楽しめるショップが開店。本作で使われている器や関連本などが販売される。「ツトムの台所」で撮影ができるSNSスポットも登場する。

『土を喰らう十二ヵ月』
2022年11月11日(金)より、新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国公開
監督・脚本:中江裕司
原案:水上勉「土を喰う日々 ―わが精進十二ヵ月―」 「土を喰ふ日々 わが精進十二ヶ月」
料理:土井善晴
出演:沢田研二 松たか子 西田尚美 尾美としのり 瀧川鯉八 檀ふみ 火野正平 奈良岡朋子
配給:日活

【ストーリー】 長野の山荘で暮らす作家のツトム(沢田研二)。山の実やきのこを採り、畑で育てた野菜を自ら料理し、季節の移ろいを感じながら原稿に向き合う日々を送っている。時折、編集者で恋人の真知子(松たか子)が、東京から訪ねてくる。食いしん坊の真知子と旬のものを料理して一緒に食べるのは、楽しく格別な時間。悠々自適に暮らすツトムだが、13年前に亡くした妻の遺骨を墓に納められずにいる…。

©2022『土を喰らう十二ヵ月』製作委員会