松たか子は「ゴダールの映画のアンナ・カリーナみたいで本当にチャーミング」、沢田研二主演『土を喰らう十二ヵ月』追加キャスト発表!

作家・水上勉によるエッセイ「土を喰う日々 ―わが精進十二ヵ月―」を原案に、沢田研二主演、『ナビィの恋』『盆唄』の中江裕司が監督・脚本を手がけて映画化する『土を喰らう十二ヵ月』が、2022年秋に公開される。このほど、ヒロイン役の松たか子ほか、追加キャストが発表された。

本作の原案は1978年に雑誌「ミセス」(文化出版局刊)の1月号から12月号に連載された料理エッセイ(後に書籍化)。水上勉は、女性編集者のすすめで、約一年間にわたり軽井沢の山荘にこもり、畑を作り、子供の頃に禅寺で身につけた料理を作り、その様子を執筆するという生活を送った。そのエッセイの豊かな世界観から着想を得て、中江裕司監督が独自の物語を創作している。

本作の主人公・ツトム(沢田研二)を支える担当編集者にして25歳年下の恋人・真知子役を演じるのは、松たか子。真知子は映画オリジナルのヒロインとなる。松が登場する日は、撮影現場も華やいだ雰囲気になったそうで、スタッフ一同で真知子の魅力に目を奪われていたという。編集を終えた中江監督は「松さんが演じる真知子は、ゴダールの映画のアンナ・カリーナみたいで本当にチャーミング」と評している。

ツトムの友人・大工役は「にっぽん縦断 こころ旅」(NHK プレミアム)の自転車旅でお馴染みの火野正平。ツトムが師と仰ぐ和尚の娘・文子役に、女優だけでなく、共著「ああ言えばこう食う」ほかでエッセイストとしても活躍する檀ふみ。美食家としても知られる作家の父・檀一雄は水上勉とも交流があったという。ツトムの義弟・隆役は数々の映画やドラマで活躍する名バイプレイヤーの尾美としのり。沢田研二とは1988年の『リボルバー』以来の共演となる。隆の妻・美香役にNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」など出演作が相次ぐ、西田尚美。西田は中江監督の代表作『ナビィの恋』で主演を務めている。写真屋役には、新宿末廣亭の今年の正月下席興行でトリを務めた注目の真打、落語家の瀧川鯉八。そしてツトムの義母には、演劇界の重鎮、92歳にして現役の奈良岡朋子。本作では日本の里山の美しい四季の移り変わりと、料理研究家の土井善晴が手掛ける料理の数々も描かれている。

『土を喰らう十二ヵ月』
2022年秋公開予定
監督・脚本:中江裕司
原案:水上勉 『土を喰う日々 ―わが精進十二ヵ月―』(新潮文庫刊) 『土を喰ふ日々 わが精進十二ヶ月』(文化出版局刊)
料理:土井善晴
製作:『土を喰らう十二ヵ月』製作委員会
出演:沢田研二 松たか子 西田尚美 尾美としのり 瀧川鯉八 檀ふみ 火野正平 奈良岡朋子
配給:日活

【ストーリー】 作家のツトムは人里離れた長野の山荘で一人、暮らしている。山の実やきのこを採り、畑で育てた野菜を自ら料理し、季節の移ろいを感じながら、原稿をしたためている。時折、担当編集者で恋人の真知子が、東京から訪ねてくる。食いしん坊の真知子とふたり、旬のものを料理して一緒に食べるのは楽しく、格別な時間。歳の離れた恋人がいて、悠々自適な暮らしをするツトムだが、13年前に亡くした妻の遺骨を墓に納められずにいた…。

©2022『土を喰らう十二ヵ月』製作委員会