2019年に「COMIC BRIDGE」で連載され、翌年単行本化された平庫ワカによる同名コミックを、タナダユキ監督が永野芽郁主演で映画化する『マイ・ブロークン・マリコ』が、9月30日より公開される。このほど、8月23日にイイノホールにて完成報告試写会が行われ、キャストの永野芽郁、奈緒、そしてタナダユキ監督が登壇した。

「観て後悔しない作品ができた」という永野は、本作について「もしかしたらファンの方が『え〜！？芽郁ちゃんじゃない〜』って衝撃を受けるかもしれない」と不安な様子。しかし、「絶対に観て後悔はさせないっていう自信がある」と完成した作品に胸を張った。

オファーを受けたときの気持ちについて、永野は「原作を読んで、やりたいけど、やりたくないっていうのが第一印象。とてつもない漫画なんです。漫画で成立しているものを映画でやって、しかも私が主人公で、原作をすごく好きな方達はきっと『なんで？』って思うんだろうし、期待にも応えられる自信がなくて。この役をやるには表現力も技術力も足りてないんじゃないか」と思っていたという。しかし、「漫画も脚本も良すぎて！これを他の人にやられるのは悔しいとも同時に思って」と、この役に臨んだ経緯を明かした。

同じ質問に奈緒は、「あまりに原作のパワーがすごくて、最後の一ページをめくった時に、しばらく呆然と涙を流している自分がいて、これは絶対に伝えなければいけない作品」だと思ったという。そして、「このすごい作品を、すごいパワーと熱量と愛を持ってタナダさんが作り上げる組に、めいちゃんが座長としている船に飛び込みたいって思った」ことを明かしていた。

最後に挨拶した永野は、「私自身が自信を持って絶対に観て欲しいって言える作品ができたことをすごく誇りに思います」とし、感極まったのか大粒の涙をこぼしていたが、最後は笑顔で客席からの拍手に手を振って応えていた。

『マイ・ブロークン・マリコ』
2022年9月30日より、全国公開
監督・脚本：タナダユキ
原作：平庫ワカ「マイ・ブロークン・マリコ」
脚本：向井康介
出演：永野芽郁　奈緒　窪田正孝　尾美としのり　吉田羊
配給：ハピネットファントム・スタジオ　KADOKAWA

【ストーリー】　鬱屈した日々を送るOL・シイノトモヨ（永野芽郁）は、テレビのニュースで親友・イカガワマリコ（奈緒）が亡くなったことを知る。学生時代から父親に虐待を受けていたマリコのために何かできることはないか考えたシイノは、マリコの魂を救うために、その遺骨を奪うことを決心する。「差し違えたってマリコの遺骨はあたしが連れて行く！」マリコの実家から遺骨を強奪、逃走したシイノは、マリコの遺骨を抱いて二人で旅に出ることに。マリコとの思い出を胸にシイノが向かった先は…。

©2022映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会