ばらばらだった三姉妹が、人類の滅亡を前にゆっくりと家族になっていく『とおいらいめい』予告編

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2022国際長編部門に唯一選ばれた、大橋隆行監督、髙石あかり&吹越ともみ&田中美晴がトリプル主演する『とおいらいめい』が、8月27日より池袋シネマ・ロサにてレイトショー公開される。このほど、予告編と場面写真がお披露目となり、キャスト及び片岡礼子らより推薦コメントが寄せられた。

本作は、世紀末(1999年)と彗星の衝突により人類の滅亡が数ヶ月後に迫った現在(2020年)の二つの「世界の終わり」を舞台に、ばらばらだった三姉妹がゆっくりと家族になっていく姿が描かれる。

『ベイビーわるきゅーれ』で初主演し、舞台「鬼滅の刃」の竈門禰豆子役でも注目されている髙石あかり、ドラマ「半沢直樹」の吹越ともみ、日仏合作『MINORI』でフランスで話題になった田中美晴がトリプル主演を務める。

原作は、2004年上演の舞台。当時主演して、『カメラを止めるな!』の主人公の妻役で大ブレイクしたしゅはまはるみと、舞台版の作・演出を担当し、本作の撮影監督を務めた長谷川朋史及び、映画『イソップの思うツボ』などに出演の藤田健彦が結成した自主映画制作ユニット「ルネシネマ」が、映画化を企画。しゅはまは長女・絢音と次女・花音の母役で、藤田は三女・音が唯一本音を話せる八百屋の店主・耕三役で出演している。その他、花音の小学校の同級生・良平役でミネオショウ、良平の妻・恭子役で大須みづほ、1999年パートの絢音役で森徠夢、1999年パートの花音役で武井美優が出演。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭短編部門最優秀作品賞の受賞歴がある大橋隆行監督が、「世界の終わり」でも大切なものを、瀬戸内を舞台に描く。

■ミネオショウ(良平役)コメント
僕が演じた良平は、地元に残ったことや子供を産もうと決めた自分の選択に、どこか後悔して生きている不器用な人間です。過去を思い出して哀しみたがる自分に思考は似ているなと思いました。そして三姉妹の次女(花音)と同級生ですが、1番上のお姉さん(絢音)のことを実は昔好きだった。。という気持ちで演じた気がします。当然隠してるので画面からは伝わらないと思いますが。彗星を破壊するチームを結成して宇宙に行ってきます!!的な映画ではありませんがジワジワと迫る世界の終わりを感じてほしいです。特にラストシーンは映画館の大きなスクリーンで見てほしいです!それを目撃した時きっと戸惑いはあるかもしれませんが、是非劇場でその瞬間を共に目撃してほしいです。

■大須みづほ(恭子役)コメント
自分の命よりも大事な息子の成長をみることが叶わない恭子を、絶望的な運命に自分が壊れてしまわないよう、息子以外に心を閉ざしてしまった人と捉えました。恭子は息子以外のことはどうでもよくて、息子のことで頭がいっぱいという人物です。息子と2人きりのときは、恭子はきっと笑っていたと思います。夫の良平や、三姉妹たちの存在は、目の
隅に流れるようにいて、あまり興味がないと思いながら演じました。完成した映画を観て、彗星も雲の流れも、ものすごく速いスピードのはずなのに、こちらからはゆっくりにしか見えなくて、不思議で美しくて、悲しいなと思いました。私たちは宇宙の中の一部なんだなと途方もない気持ちになりました。ぜひ、登場人物それぞれの生き方を見てほしいです。劇場でしか味わえない美しさと悲しさがあります。映画館でお待ちしてます。

■宮川博至(CMディレクター)コメント
いつも見ている瀬戸内海がこんなにも美しく、そして儚く映画に寄り添っていることに嫉妬した。

■坂内拓(イラストレーター役)コメント
明日、世界が終わるとしてもただ悲観するだけでなく、大切な人と、今ある「生」を喜びたいと思った。望まない未来を前に、ひたむきに生きようとする姉妹の姿勢が切なくも逞しく美しい。人が守るもの、手放したいもの、最後に想うもの。あたりまえの日常は、常に脆く壊れやすいということが、この時代に一層のリアリティーをもった風景として重なる。ラストシーン、波音とともにきこえた小さな声は、とおくまで響いているようだった。

■片岡礼子(俳優)コメント
すべきことは何かと思案し、優しく消えた魂の亡骸を弔うこともない世界の終わりには心底悲しんだ。抗うべく僅かな希望で発光してるような姉妹と静かな海。行動の時が来てると彼らに言われたようだった。

■松崎まこと(映画活動家/放送作家)コメント
世界が刻一刻と終わりに近づいていく中で、はじめて“家族”となっていく三姉妹の物語に、胸がギュッと搾られた。とてつもなく残酷ながら、淡く儚い夢のような美しい“終幕”が、大橋隆行の監督人生の本格的な“開幕”となることを、願ってやまない。

『とおいらいめい』
2022年8月27日(土)〜9月23日(金)池袋シネマ・ロサにてレイトショー公開
監督・脚本:大橋隆行
原作:とおいらいめい
出演:髙石あかり 吹越ともみ 田中美晴 ミネオショウ 大須みづほ 森徠夢 武井美優 古矢航之介 三原哲郎 川辺純子 石橋征太郎 大田恵里圭 園山敬介 タカ海馬 荒井啓仁 舞木ひと美 藤田健彦 しゅはまはるみ
企画・製作・配給:ルネシネマ

【ストーリー】 彗星の衝突により人類の滅亡が数ヶ月後に迫った2020年。小学生だった1999年にノストラダムスの予言を信じ、家出をした長女・絢音と次女・花音と、その後生まれた腹違いの妹・音が、初めて一緒に生活することになる。絢音は、彗星の衝突を前にシェルターの個室の設計を担当しており、暴力によるシェルター強奪の危険と隣り合わせの日々。花音は、帰郷を機に、妻とうまくいっていない妻子持ちの小学校の同級生・良平と再会。音は、未成年ながらひょんなことから飲み会サークルと出会い、飲んだ帰りに花音が良平にキスするのを目撃。互いに踏み込めず、すれ違う三姉妹は、世界の終わりを前に、本当の家族になれるのか。

©ルネシネマ