「“ママ”のままがいい」里親と“息子”に訪れた突然の別れ『1640日の家族』本予告編

里親と“息子”の幸せな日々に、突然訪れた“家族”のタイムリミット、フランスを涙で包んだ実話に基づく感動作『1640日の家族』が、7月29日より公開される。このほど、本予告編と新場面写真がお披露目となった。

生後18ヶ月のシモン(ガブリエル・パヴィ)を受け入れた里親のアンナ(メラニー・ティエリー)と夫のドリス(リエ・サレム)。2人の息子とは兄弟のように育ち、幸せな4年半が過ぎようとしていた。ところがそんなある日、実父のエディ(フェリックス・モアティ)からシモンを手元で育てたいという申し出が。突然訪れた“家族”でいられるタイムリミット。その時、彼らが選んだ未来とは。

監督は代理母の恋をコミカルに描いた長編デビュー作『ディアーヌならできる』(17)が、第9回マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバルで映画監督審査員賞を受賞したファビアン・ゴルジュアール。彼が子どもの頃、両親が里子を迎えて4年半一緒に暮らした、人生を変えたこの経験をいつか映画にしたいと思い続け、念願の企画が実現した。複雑な愛情関係を脚本に落とし込む中で監督が参考にしたのは『キッド』(1921)や『クレイマー、クレイマー』(79)、『E.T.』(82)といった傑作群。家族の深い愛と絆を描く新たな珠玉作が誕生した。

ファビアン・ゴルジュアール監督は、少年時代に、生後18ヶ月の里子を両親が迎え入れ、6歳まで一緒に暮らしたという。監督はその時のことを振り返り、次のように語る。「里子との出会いと別れは、私たち家族全員に影響を与えました。初めて里親となった私の母がソーシャルワーカーから受けた唯一のアドバイスは、『この子を愛しなさい、でも愛し過ぎないように』という言葉だったそうです。でも、母は特殊な仕事における感情の密接な関わりを測りかねていたようでした。悲しみと向き合う人なら誰でもそうであるように、私の人生は変わりました。まず、里子の不在にどう対処すべきか方法を見出さなければなりません。我が家では里子を受け入れたのは、あれが最初で最後でした。私は映画監督になったら最初にあの経験を映画にすると決めていました。個人的な記憶をフィクションに変換し、普遍的な影響力を持たせて強く訴えるべきだと感じたのです」

本予告編は、里子のシモンと4年半暮らしてきた幸せな日々に、突然訪れた“家族”でいられるタイムリミット。シモンを息子として愛してきたゆえに葛藤する里親アンナの姿や、実父エディとの間で揺れるシモンの姿が映し出される。この“家族”が辿り着く未来に、目が離せない予告となっている。

場面写真は、アンナとシモンが見つめ合い、2人の強い絆を感じさせるシーンをはじめ、アンナが優しい表情でシモンを見つめる姿、子どもたちの笑顔が眩しいカット、プールやパーティーの楽しい様子が映し出されている。

『1640日の家族』
2022年7月29日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
監督・脚本:ファビアン・ゴルジュアール
出演:メラニー・ティエリー リエ・サレム フェリックス・モアティ ガブリエル・パヴィ
配給:ロングライド

【ストーリー】生後18ヶ月のシモンを受け入れた里親のアンナと夫のドリス。2人の息子とは兄弟のように育ち、幸せな4年半が過ぎようとしていた。ところが、実父のエディからシモンを手元で育てたいと申し出が…。突然訪れた“家族”でいられるタイムリミットに、彼らが選んだ未来とは。

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