幕末の風雲児と呼ばれた越後長岡藩家老・河井継之助を描いた、歴史小説の大家・司馬遼太郎の名作「峠」の初の映像化となる役所広司主演の映画『峠 最後のサムライ』。新型コロナウイルスの感染状況を鑑みて2021年6月18日の劇場公開が延期されていたが、このほど、新たな公開日が6月17日に決定し、併せて、新ポスタービジュアルがお披露目となった。
当初、2020年9月25日公開予定であった本作。コロナ禍の影響により、計3回もの延期を繰り返したものの、いち早く作品を鑑賞したマスコミ、業界関係者からは全編に渡り35mmフィルムで撮影された映像美と、日本映画界に連綿と受け継がれてきた「時代劇」を形作る多様な技術が創出したリアリティ溢れる作品スケール、そして小泉監督と役所広司をはじめとする豪華俳優陣が紡ぎ上げた深く、熱い人間ドラマにその年を代表する一本との呼び声も高かった。そんな本作がこの度、満を持して本年6月17日に公開される。
慶応3年(1867年)、大政奉還。260年余りに及んだ徳川幕府は終焉を迎え、諸藩は東軍と西軍に二分していく。慶応4年、戊辰戦争が勃発。越後の小藩、長岡藩の家老・河井継之助(役所広司)は、東軍・西軍いずれにも属さず、武装中立を目指す。だが、和平を願って臨んだ談判は決裂。継之助は徳川譜代の大名として義を貫き、西軍と砲火を交えるという決断を下す。妻を愛し、国を想い、戦の無い世を願った継之助の、最後の戦いが始まる。
本作のポスタービジュアルも一新。旧ビジュアルでは、河井継之助(役所広司)が、峠の頂から故郷・長岡を遠く見つめる水墨画のような静謐さが際立つものだったが、新ビジュアルでは、まるで未来を見据えるかのごとく、曇りのないまっすぐな継之助の眼差しが印象的に配され、新コピーである「ニッポンが震えた、熱き心」という一文とも相まって、より本作の“力強さ”にフォーカスしたデザインに。役所の表情をアップで捉えることで、武士としての使命とたぎる“心”を武器に、5万人の軍勢に対してたった690人の仲間とともに立ち向かった、“最後のサムライ”河井継之助の不退転の覚悟と、その先に描かれる熱き人間ドラマが感じ取れるものとなっている。
『峠 最後のサムライ』
2022年6月17日(金) 全国公開
監督・脚本:小泉堯史
原作:司馬遼太郎「峠」
音楽:加古隆
出演:役所広司 松たか子 香川京子 田中泯 永山絢斗 芳根京子 坂東龍汰 榎木孝明 渡辺大 AKIRA 東出昌大 佐々木蔵之介 井川比佐志 山本學 吉岡秀隆 仲代達矢
配給:松竹 アスミック・エース
【ストーリー】 慶応3年(1867年)、大政奉還。260年余りに及んだ徳川幕府は終焉を迎え、諸藩は東軍と西軍に二分していく。慶応4年、鳥羽・伏見の戦いを皮切りに戊辰戦争が勃発した。越後の小藩、長岡藩の家老・河井継之助(役所広司)は、東軍・西軍いずれにも属さない、武装中立を目指す。戦うことが当たり前となっていた武士の時代、民の暮らしを守るために、戦争を避けようとしたのだ。だが、和平を願って臨んだ談判は決裂。継之助は徳川譜代の大名として義を貫き、西軍と砲火を交えるという決断を下す。妻を愛し、国を想い、戦の無い世を願った継之助の、最後の戦いが始まった…。
©︎2020『峠 最後のサムライ』製作委員会