立川志の輔の創作落語「伊能忠敬物語―大河への道―」を、中井貴一主演、松山ケンイチ、北川景子共演で映画化する『大河への道』が、2022年5月20日より公開される。このほど、3月1日に丸の内ピカデリーにて完成披露試写会が行われ、中井貴一、立川志の輔が登壇した。
主演であり企画を担当した中井は、友人から聞いて、志の輔の創作落語「伊能忠敬物語―大河への道―」を知ったという。タイトルしか聞いていなかった中井は、「舞台は中国で、大河に向かっていく日本人の成長物語」だと勝手に想像していたそうだが、志の輔から借りたDVDを観て、「こっちの大河か(笑)」と思うと同時に、「これは映画になる」と確信したことを明かした。
これを受けて志の輔は、「一切、中国のことは頭になかった(笑)」と笑顔。中井から「映画にしたい」と聞いたときは、“中井ならではの褒め言葉”だと思ったそうで「機会があれば」と受け流したそうだが、中井から「本当に映画化したい」という話を聞いて、その熱意に驚いたという。
キャストとして出演もすることになった志の輔は、「中井貴一さんと松山ケンイチさんに挟まれて、ものをしゃべるって、皆さん経験ないと思いますけど(笑)、浮いたような感じ」と撮影時を振り返る。しかもこのシーンはワンカットで撮影されたそうだが、中井は「あのシーンが一番良くできている」と志の輔の登場シーンに太鼓判を押していた。
イベントの後半には、本作の主題歌を玉置浩二が担当したことが発表された。中井は主題歌「星路(みち)」について、「いい歌なんですよ!エンディングで流れるんですけど、オープニングから流したい。ずっと流れててもいいくらい、本当にいい歌!」と大絶賛し、玉置への感謝の言葉を述べていた。
『大河への道』
2022年5月20日(金)より、丸の内ピカデリーほか全国公開
監督:中西健二
原作:立川志の輔「伊能忠敬物語−大河への道−」
脚本:森下佳子
音楽:安川午朗
出演:中井貴一 松山ケンイチ 北川景子 岸井ゆきの 和田正人 田中美央 溝口琢矢 立川志の輔 西村まさ彦 平田満 草刈正雄 橋爪功
配給:松竹
【ストーリー】 千葉県香取市役所では、観光促進として地元を盛り上げるために、“大河ドラマ”の開発プロジェクトが立ち上がる。主人公は伊能忠敬。そう、あの初めて日本地図を作ったことで有名な、郷土の偉人である。しかし、その脚本作りの最中に、ある驚くべき事実を発見してしまう。なんと伊能忠敬は、地図完成の3年前に亡くなっていたのだ!「伊能忠敬はドラマにならない。地図を完成させてないんだ!」「え、じゃあ、誰が?」舞台は江戸の下町へ…。弟子たちに見守られ、伊能忠敬は日本地図の完成を見ることなく亡くなった。動かぬ師を囲んですすり泣く声が響く中、ある人物が意を決し発言する。「では、今しばらく先生には、生きていていただきましょうか…」忠敬の志を継いで地図を完成させるために、弟子たちによる一世一代の隠密作戦が動き出す。そこには、歴史に埋もれた、涙なしには語れない感動のドラマがあった…。
©2022「大河への道」フィルムパートナーズ