ありふれた家事労働の描写を通して、インドのミドルクラスを中心に根強く残る家父長制とミソジニー(女性嫌悪)を鋭く描き、大きな議論を呼んだ『グレート・インディアン・キッチン』が、2022年1月21日より公開される。このほど、本作の予告編がお披露目となった。
本作は、教育を受けた若い女性が、家父長制とミソジニー(女性嫌悪)に直面して味わうフラストレーションをドキュメンタリータッチで描く“ホームドラマ”。
予告編は、ぎこちないお見合い、色鮮やかな婚礼の場面、垂涎の手料理の映像から始まり、物静かで知的な雰囲気に見える夫、そして新婚早々の若夫婦がふざけ合い睦み合う姿を、短いカットを積み重ねて映し出す。しかしそのほほえましい雰囲気は中盤から一転し、フラストレーションを募らせる妻の表情にスポットが当たっていく。ほんの数秒挿入される華麗な舞踊のシーンは何を意味するのか?妻は何に怒り、何をしようとしているのか?歴史ある邸宅の中で続いてきたミソジニー(女性蔑視)への激烈な批判が間もなく噴き上がろうとしている。
『グレート・インディアン・キッチン』
2022年1月21日(金)より、新宿ピカデリーほか全国順次公開
監督:ジヨー・ベービ
出演:ニミシャ・サジャヤン スラージ・ヴェニャーラムード
配給:SPACEBOX
【ストーリー】 ケーララ州北部のカリカットの町で、高位カーストの男女がお見合いで結婚する。夫は由緒ある家柄の出で、伝統的な邸宅に暮らしている。中東育ちでモダンな生活様式に馴染んだ妻は、夫とその両親とが同居する婚家に入るが、台所と寝室で男たちに奉仕するだけの生活に疑問を持ち始める。
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