「あさってDANCE」「BLUE」「ありがとう」など過激な描写とメッセージ性の強い作品で熱狂的なファンを獲得し、「レッド」では第14回文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞した経歴を持つ鬼才漫画家・山本直樹の“伝説の漫画作品”を、廣木隆一監督が村上淳と菜 葉 菜共演で映画化する『夕方のおともだち』が、2022年2月4日より公開されることが決定した。併せて、海外向けビジュアルがお披露目となった。
ヨシダヨシオは、寝たきりの母親と暮らし、市の水道局に勤める一見、真面目な男。その一方で、筋金入りの“ドM”な一面を持ち、街唯一のSMクラブの“女王様”ミホの元に通いつめる。しかし、このところ、なぜかプレイに身が入らずにいた。理由は、ヨシオをこの世界に目覚めさせ、彼の前から突然姿を消した“伝説の女王様”ユキ子が忘れられずにいたからだ。そんなある日、ミホと釣りに出かけたヨシオは思いがけない場所でユキ子を見かけ、ミホを置き去りにして必死に追いかける。彼が、たどり着いた先にあるものとは…。そして、ヨシオとミホに待つ運命とは?
©山本直樹/イースト・プレス
監督は、エロティシズムを奏でる最高のマエストロであり、『余命1ヶ月の花嫁』、『100回泣くこと』などでヒューマンドラマの名手としても知られる廣木隆一が務める。ヨシダヨシオに扮するのは、廣木組には欠かせない村上淳。そしてミホ役には、『赤い雪』の凄まじい演技で絶賛された菜 葉 菜。音楽は、廣木監督、村上と親交が深く、連続テレビ小説「あまちゃん」や『花束みたいな恋をした』などでも知られる大友良英、さらに大橋トリオのバラード「はじまりの唄」がエンディングとして流れ、激しいけれど、切ない愛のアレンジが心奥深く染み渡る。
海外向けビジュアルには、裸体のヨシオ(村上淳)が狭い柵の中で手足を拘束され、ボンテージ姿のミホ女王様(菜 葉 菜)に責められるシーンが収められる。まさにSMプレイ中の刺激的なシーンではあるが、幻想的で美しい描写に山本直樹の世界観を廣木監督がどのように映像にしていくのか期待が高まる。そして、その世界観の中で、数多くの作品で観客を魅了し続ける村上と菜葉菜が、文字通り“体を張った”演技で挑んでいることも見て取れ、益々期待が膨らむ。
▼スタッフ&キャスト コメント
■廣木隆一(監督)
山本直樹さんの原作に初めて出会った時の印象は何気なく過ごしている日常の大切さや人との距離を考えさせてくれるものでした。自分が大切にしてるものや自分が生きてると実感させてくれる瞬間を表現してる事でした。自分の秘密の花園はここにあるとドキドキした事でした。振り返るにはまだ早すぎるだろう、キャストや大橋さんの唄にはギリギリでも生きていけるそんな勇気を与えてもらえる。
■村上淳(ヨシダヨシオ役)
僕はこれまで人に尊敬もされ、軽蔑もされてきたそんなごく当たり前の人生を送ってきています。疾走感に駆られた20代。多角的な不安と過ごした30代。そしてそれら全てが“糧”となった40代。50代はどうなるのか。その答えはいつもスクリーンにあるように感じます。尊敬も軽蔑も受け入れることはできたけれどスクリーンにそっぽを向かれるような日々を積み重ねてはいけないとここまでなんとかやってこれてるのかもしれません。この作品の立ち上がりから上映までの経緯は他のテキストに記されているでしょうから僕からは発しません。ただ廣木隆一監督に感謝しかありません。
■菜 葉 菜(ミホ役)
「夕方のおともだち」原作/山本直樹 、監督/廣木隆一。そんな素敵な企画と出会ったのは7年前。この映画にだけは出たいと思った。それからの道のりはあまりにも長かったが、必ず実現できると信じモチベーションが落ちることは一度もなかった。待って待ってひたすら待ち続けた。そしてたどり着いた地は今まで見たことがないような美しい夕焼けに覆われていた。廣木監督、村上淳さん、そしてご尽力頂いた全ての方々に心から感謝です!一日も早く、多くの皆様とスクリーンでお会いしたいです!You’ve Got A Friend!!
『夕方のおともだち』
2022年2月4日(金)より、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国順次公開
監督:廣木隆一
脚本:黒沢久子
エンディングテーマ:大橋トリオ「はじまりの唄」
出演:村上淳 菜 葉 菜 好井まさお 鮎川桃果 大西信満 宮崎吐夢 田口トモロヲ AZUMI 烏丸せつこ
配給:彩プロ
【ストーリー】 ヨシダヨシオ(村上淳)は、寝たきりの母親と暮らし、市の水道局に勤める一見、真面目な男。その一方で、筋金入りの“ドM”な一面を持ち、夜になると自分が住んでいる街で、ただ一軒のSMクラブの“女王様”ミホ(菜 葉 菜)の元に通いつめいている。しかし、このところ、なぜかプレイに身が入らずにいた。理由は、ヨシオをこの世界に目覚めさせ、彼の前から突然姿を消した“伝説の女王様”ユキ子が忘れられず、いつもどこかで彼女の残像を追いかけながら暮らしていたからだと気づき始める。そんなある日、太陽の下、ミホと釣りに出かけたヨシオは思いがけない場所でユキ子を見かけ、ミホを置き去りにして必死に追いかける。彼が、たどり着いた先にあるものとは…。そして、ヨシオとミホに待つ運命とは?
©2021「夕方のおともだち」製作委員会