岡田将生「近所のスーパー。長ネギが1本18円で安かったけど…」パワースポットを明かすも、素朴すぎる回答に入江悠監督がツッコミ!

映画界を轟かす韓国映画界と日本映画の雄である入江悠監督がタッグを組み、前川知大が主宰するイキウメの人気同名舞台を、岡田将生が主演し、川口春奈がヒロインを演じて映画化する『聖地X』が、11月19日より公開・配信中。このほど、11月20日にグランドシネマサンシャイン池袋にて公開記念舞台挨拶が行われ、キャストの岡田将生、川口春奈、薬丸翔、そして入江悠監督が登壇した。

はじめに、主演の岡田は「脚本を読んだ時にどんな映画になるのだろうか?と思ったけれど、僕が演じた輝夫のポンコツな性格で物語が成立しているところが沢山あって面白かった」と手応え。妹役の川口も「私が演じた要は、韓国での予期せぬ事態に巻き込まれて色々な感情と表情を見せる女の子。後半になるにつれて人間的な変化や成長が見えていたら嬉しい」と役柄紹介。薬丸は分身したキャラクターの役作りに触れて「入江監督とルール作りをして、一人の人間として成立するよう意識した」と細やかな演技プランがあっての撮影を回想した。

物語のキーとして、いたる所に“水”が出てくる。プールや海にも入った岡田だが、「韓国が思った以上に寒く、水温も低かった。入りたくはなかったけれど、水が物語のキーになっているので震えながら海にも入りました。それも今ではいい思い出」と懐かしむと、同じく薬丸も「水から出た瞬間、スタッフの方々がもの凄く大きい保温タオルで温めてくれましたよね」と手厚いケアに感謝していた。

本作では川口のエクササイズダンスも見所の一つ。ロケ地・韓国で振り付けの特訓をして臨んだという川口だが、当該シーンの理由について入江監督は「もちろん物語にこじつけられる意味はありますが、単純に今の歳の川口さんのダンスを映像として残したかった」とニヤリ。まさかの狙いにビックリの川口は「すでに作品を見た母から『あんたあれなんなの?』と言われた。私も『なんだろう…』と。結構撮影も長かった」と苦笑いをするも、「でもいい経験をさせてもらえました」と見どころとして胸を張っていた。

岡田VS薬丸のラストバトルは手に汗握る名場面。岡田は「韓国のアクションチームの熱量に触発された。もっといいものを作りたいという高みを目指したくなるようなチームでした。薬丸君と息を合わせながら撮影をしていきましたが、面白くてユーモアもあって、楽しいアクションシーンになりました」とコメント。アクション初挑戦という薬丸は「全部岡田さんにリードしていただきました。僕が手順を間違えたとしても、岡田君が対応して助けてくれた」と最敬礼。しかしアクションチームの熱が高まりすぎて撮影時間がオーバーしてしまった結果、入江監督は「日本側のプロデューサーが韓国側の製作陣に怒られていました」と暴露して笑わせ、岡田も「それもこうして明るく話せるのは良い事です」と重ねて笑わせた。

映画の内容にちなんで、それぞれのパワースポットを発表。薬丸は「ラーメン屋さん」、入江監督は「本屋」と回答。悩んだ川口は「薬局。用事がなくても入って楽しい。何かしら手に取ってしまう。薬局を見つけたら行く」と飾らない返答で、最後まで悩んだ岡田は「近所のスーパーに行ったら、長ネギが1本18円で安かった。でもさすがに安すぎて怖くて買えなかった。安くて嬉しいけれど僕は50円くらいがいいかな…。すごく気になりましたけれど」と地元ネタ。しかしあまりにも素朴過ぎるパワースポット話に、入江監督からは「二人ともほぼ近所の話!」とツッコミが入っていた。

最後は、映画に登場する井戸をモチーフにした樽で大ヒット祈願の鏡割り。岡田は「どうして長ネギの話をしてしまったのか…。それがミステリー」と照れつつ、「でもこの映画の根底にあるのは、そんな違和感です。ジャンルにとらわれない映画なので、『なんだこの映画は!?』と思ってもらえたら」とさらなる違和感の拡大に期待を込めていた。

『聖地X』
11月19日(金)より、劇場公開中・「au スマートパスプレミアム」「TELASA(テラサ)」にて配信中
監督・脚本:入江悠
原作:前川知大「聖地X」
出演:岡田将生 川口春奈 渋川清彦 山田真歩 薬丸翔 パク・イヒョン パク・ソユン キム・テヒョン 真木よう子 緒形直人
配給:GAGA 朝日新聞社

【ストーリー】 小説家志望の輝夫(岡田将生)は、父親が遺した別荘のある韓国に渡り、悠々自適の引きこもりライフを満喫中。そこへ結婚生活に愛想をつかした妹の要(川口春奈)が転がり込んでくる。しかし、韓国の商店街で日本に残してきた夫の滋(薬丸翔)を見かける要。その後を追ってたどり着いたのは、巨大な木と不気味な井戸を擁する和食店。無人のはずの店内から姿を現したのは、パスポートはおろか着の身着のまま、記憶さえもあやふやな滋だった。輝夫と要は別荘で滋を取り押さえ、東京にいる上司の星野(真木よう子)に連絡すると、滋はいつも通り会社に出勤しているという。では輝夫と要が捕まえた滋のような男は一体誰なのか?さらに妻の京子(山田真歩)が謎の記憶喪失に襲われた和食店の店長・忠(渋川清彦)は、「この店やっぱり呪われているかもしれません」と言い出す始末。日本人オーナー江口(緒形直人)いわく、店の建っている土地では、過去にも同じように奇妙な事件があったという。負の連鎖を断ち切るため、強力なムーダン(祈祷師)がお祓いを試みるも、封印された“気”の前には太刀打ちできない。この地に宿るのは神か、それとも悪魔か?彼らはここで繰り返されてきた数々の惨劇から逃れ、増幅し続ける呪いから解放されることはできるのか!?

©2021「聖地X」製作委員会