映画界を轟かす韓国映画界と日本映画の雄である入江悠監督がタッグを組み、前川知大が主宰するイキウメの人気同名舞台を、岡田将生が主演し、川口春奈がヒロインを演じて映画化する『聖地X』が、11月19日より公開・配信される。このほど、11月13日に東映本社の屋上にて韓国式大ヒット祈願イベントが行われ、キャストの岡田将生、川口春奈、薬丸翔が登壇した。
物語の舞台となる韓国にちなんで、かつ劇中ワンシーンへのオマージュも込めて、本場韓国のシャーマンがヒット祈願。伝統的な衣装をまとい、笛とシンバルを用いた演奏の中、映画のヒットを祈願した祝詞を読み上げる縁起のいいイベントとなった。韓国の伝統儀式コサによる異国情緒あふれる珍しいヒット祈願に岡田は「始まった途端に空気が変わりましたし、鮮明に劇中シーンのことを思い出しました」と感激。川口も「なかなか経験のできないことなので、シャン!とした気持ちになりました。素晴らしい経験」と感動。薬丸も「笛の音が鳴った途端に何かが始まる空気が伝わってきた」と貴重な体験に喜んでいた。劇中でシャーマンによるムーダン(祭儀)のシーンに参加した岡田は「空間を支配されるのを目の当たりにして圧倒されました」と回想すると、川口も「圧倒、圧巻。衝撃を受けた最も印象深い場面です」と語った。完成版で当該シーンを観た薬丸も「二人が撮影後に『凄かった!』という話をしていたので気になっていたけれど、実際に観て『こんなにたっぷりやっていたんだ!』と驚いた記憶があります」と話した。
約14年ぶりの再共演という岡田と薬丸。岡田は「17歳の頃に学園ものの連ドラでご一緒して、こうして映画で一緒に芝居できることが嬉しかった。いい意味で何も変わらず、いい関係性で作れたのが嬉しかった」と再会にしみじみ。薬丸も「衣装合わせの時に久々に会って10分くらい喋ってみて『お互い何も変わらないね!』という話をしました。こんなに変わらないのか、と思うくらい変わっておらず嬉しかった」と岡田の変わらぬ優しい人柄に目を細めていた。
イベント後半には「皆さんにとってのゲン担ぎは?」との出題が。岡田は「クランクインした日からアップするまで、携帯の待ち受け画面を撮影中の台本の写真にしています。それは必ずやっていて、本作の撮影時もそうでした。携帯電話は常に身に着けてよく見るものなので、撮影中の作品に集中できるようにとやり始めました」と回答。一方の川口は、ゲン担ぎはしないというが「普段から神社にはお参りをしています。『ここぞ!』という時はあえて気にせず、ルーティンも作りません」とルーティンなしがルーティンのよう。薬丸もルーティンはないというも、「ゲン担ぎではないのですが、行きたいお店に行くと閉まっていることが多く、一喜一憂するタイプ」と明かした。
次に、オールロケを行った韓国については、「タクシーの運転手さんがとてもフランクで、日本アニメについての話を一時間くらいされた時もありました」と岡田は現地の人たちのフランクさに笑顔。川口は「ただただ楽しくて、食事も美味しい。みんな親切で優しくて幸せな撮影期間でした。食事もお二人(岡田・薬丸)が調べてくれて、私はそれに付いていく感じ。完全に妹キャラでした」と役柄同様に兄・岡田に頼っていたようだ。薬丸は「夕日が日本よりもオレンジ色。日本で見る夕日とは雰囲気が違うので、それが劇中でも異質な空気を醸し出していました」と指摘した。
最後に岡田は、11月19日に迫った公開&配信に触れて「公開日&配信日が近づくにつれて緊張と嬉しさがあります。観た後に大いに期待を裏切ってくれる作品なので、多くの方々に観ていただきたいです」と大ヒットを祈願し、本イベントは幕を閉じた。
『聖地X』
11月19日(金) 劇場公開・auスマートパスプレミアム、TELASA(テラサ)にて配信
監督・脚本:入江悠
原作:前川知大「聖地X」
出演:岡田将生 川口春奈 渋川清彦 山田真歩 薬丸翔 パク・イヒョン パク・ソユン キム・テヒョン 真木よう子 緒形直人
配給:GAGA 朝日新聞社
【ストーリー】 小説家志望の輝夫(岡田将生)は、父親が遺した別荘のある韓国に渡り、悠々自適の引きこもりライフを満喫中。そこへ結婚生活に愛想をつかした妹の要(川口春奈)が転がり込んでくる。しかし、韓国の商店街で日本に残してきた夫の滋(薬丸翔)を見かける要。その後を追ってたどり着いたのは、巨大な木と不気味な井戸を擁する和食店。無人のはずの店内から姿を現したのは、パスポートはおろか着の身着のまま、記憶さえもあやふやな滋だった。輝夫と要は別荘で滋を取り押さえ、東京にいる上司の星野(真木よう子)に連絡すると、滋はいつも通り会社に出勤しているという。では輝夫と要が捕まえた滋のような男は一体誰なのか?さらに妻の京子(山田真歩)が謎の記憶喪失に襲われた和食店の店長・忠(渋川清彦)は、「この店やっぱり呪われているかもしれません」と言い出す始末。日本人オーナー江口(緒形直人)いわく、店の建っている土地では、過去にも同じように奇妙な事件があったという。負の連鎖を断ち切るため、強力なムーダン(祈祷師)がお祓いを試みるも、封印された“気”の前には太刀打ちできない。この地に宿るのは神か、それとも悪魔か?彼らはここで繰り返されてきた数々の惨劇から逃れ、増幅し続ける呪いから解放されることはできるのか!?
©2021「聖地X」製作委員会