「誰も傷つけるわけじゃないのに理不尽な生活を強いられる」“女の子”と認めてもらえない少女の闘い『リトル・ガール』予告編&ポスタービジュアル

男の子の身体に生まれたが、女の子になることを夢見るサシャと、彼女の母カリーヌ、家族が、さまざまな社会の壁に阻まれながらも、まだ幼く自分の身を守る術を持たないサシャの幸せを守るために奔走する“ゆずれない闘い”を追ったドキュメンタリー『リトル・ガール』が、11月19日より公開される。このほど、本作の予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。

サシャは2歳を過ぎた頃から自身の“性別の違和感”を訴えてきたが、学校では女の子としての登録が認められず、“男子”からも“女子”からも疎外、バレエ教室では男の子の衣装を着せられてしまうなど、社会は彼女を他の子どもと同じように扱えずにいた。やがて7歳になってもありのままに生きることができない、不自由なサシャ。家族は、そんな彼女の個性を支え、周囲に受け入れさせるため、学校や周囲へ働きかけるのだが…。「わたしは女の子」と言葉少なに訴えるサシャの真っ直ぐな瞳と強い意志が、観る者の心を震わせる。

予告編は、女の子の衣装を身につけたいが、許可がおりないために男の子の衣装のままでバレエのレッスンに参加するサシャの姿を捉えたシーンから始まる。まだ物心がついていない頃、“女の子になりたい“と言ったサシャ。母は「私が“無理よ“と答えると、サシャは泣き出した」「夢も人生も砕かれた絶望の涙よ」とそのやるせない想いを語り、姉もサシャが学校では女の子としての登録が認められない上に“男子”からも“女子”からも疎外、通学にも男の子用の服装の着用を学校から強要されていることに「性別を選べず生まれただけなのに、学校はサシャを否定してる」「納得できない」と憤り、父は「サシャはサシャだ」と断言する。お気に入りのワンピースを着て通学したり、友達と遊んだり、好きな衣装で踊ったりしたいだけ…。社会や学校からの様々な理不尽に制限されながらもただ“女の子になりたい“という彼女の願いを叶えるために奔走、ともに闘っていく家族の姿を映した映像になっている。

ポスタービジュアルには、お気に入りの“羽”のついた洋服を着用し、大好きなダンスを一人で踊るサシャの姿が収められる。“女の子(私)でありたい”と静かに、しかし強く願う彼女の心を象徴するビジュアルに仕上がった。

『リトル・ガール』
11月19日(金)より、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
監督:セバスチャン・リフシッツ
出演:サシャ カリーヌ
配給:サンリスフィルム

【作品概要】 サシャは2歳を過ぎた頃から自身の“性別の違和感”を訴えてきたが、学校では女の子としての登録が認められず、“男子”からも“女子”からも疎外、バレエ教室では男の子の衣装を着せられてしまうなど、社会は彼女を他の子どもと同じように扱えずにいた。やがて7歳になってもありのままに生きることができない、不自由なサシャ。家族は、そんな彼女の個性を支え、周囲に受け入れさせるため、学校や周囲へ働きかけるのだが…。

©AGAT FILMS & CIE – ARTE France – Final Cut For real – 2020