柳楽優弥、戦友・三浦春馬さんへ「春馬くんを、ずっと愛して大切にしていきたい」

柳楽優弥、有村架純、三浦春馬さん(享年30)共演で、2020年に放送されたパイロット版とも言うべきドラマ版とは異なる視点と結末が描かれた日米合作『映画 太陽の子』が、8月6日より公開される。このほど、7月7日にTOHOシネマズ 日比谷にて完成披露試写会舞台挨拶が行われ、キャストの柳楽優弥、有村架純、國村隼、黒崎博監督が登壇した。

本作の脚本を読んで「素晴らしいと思って、絶対参加したいと思った」という柳楽は、日米合作の映画という話を聞いて「日本とアメリカのお客さんに、どう観られるんだろうっていうのが、ちょっと怖くもあって。覚悟をして参加させていただきました」とコメント。実際に参加して、「本当に貴重な時間になりました。僕とか架純ちゃんとか、春馬くんとか、30前後の俳優がしっかりしたテーマの作品に参加して、みんなに伝えていくのは、とても意味があることだと思えた」と語った。

柳楽は、印象に残ったシーンについて、有村と三浦さんとの3人での海のシーンをあげ、「とても難しいシーンで、海に入るのでワンテイクじゃないとダメだという緊張感があって。すごく良いシーンになった」と振り返りつつ、「春馬くんとは10代前半から一緒にオーディションをするような仲で、戦友というかライバルというか。今回は兄弟のような関係で。春馬くんがこの作品に愛を持って参加してくれたように、僕自身も春馬くんを、これからもずっと愛して大切にしていきたい」と感慨深い表情を浮かべた。

有村は撮影を振り返り「柳楽さんも春馬さんの一度お仕事をしたことがあったので、自然と幼馴染という関係性ができていて、現場もすごく穏やかだった。撮影の合間もすごく笑顔が多かった」という。縁側のシーンが印象に残っているそうで、「台本にはなかったですが、言葉じゃないもので伝えたいと思って、(柳楽と三浦さんの)2人の手を握らせてもらった。人間の温かさが伝わればと思って。3人の空気感が穏やかで微笑ましいシーンになった」と、しみじみと撮影を振り返っていた。

『映画 太陽の子』
8月6日(金) 全国公開
監督・脚本:黒崎博
音楽:ニコ・ミューリー
主題歌:福山雅治「彼方で」
出演:柳楽優弥 有村架純 三浦春馬 イッセー尾形 山本晋也 ピーター・ストーメア 三浦誠己 宇野祥平 尾上寛之 渡辺大知 葉山奨之 奥野瑛太 土居志央梨 國村隼 田中裕子
配給:イオンエンターテイメント

【ストーリー】 戦況が激化し、最終局面を迎えた1945年の夏。軍から密命を受けた京都帝国大学・物理学研究室で研究に勤しむ実験好きの若き科学者・石村修(柳楽優弥)と研究員たちは、「今研究しているものが完成すれば、戦争は終わる。世界を変えられる」と、託された国の未来のために情熱的に原子核爆弾の研究開発を進めていた。研究に没頭する日々が続く中、建物疎開で家を失い、修の家に住むことになった幼馴染の朝倉世津(有村架純)。時を同じく、修の弟・裕之(三浦春馬)が戦地から一時帰宅し、3人は久しぶりの再会を喜んだ。3人でのひとときの幸せな時が流れる中、戦地で裕之が負った深い心の傷を垣間見た修と世津。一方で物理学研究の楽しさに魅了されていた修も、その裏側にある破壊の恐ろしさに葛藤を抱えていた。そんな二人を力強く包み込む世津はただ一人、戦争が終わった後の世界を考え始めていた。それぞれの想いを受け止め、自分たちの未来のためと開発を急ぐ修と研究チームだが、運命の8月6日が訪れてしまう。日本中が絶望に打ちひしがれる中、それでも前を向く修が見出した新たな光とは…?

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