2015年に完結した作品ながら今も読み継がれる、中毒性の高い野村宗弘の名作漫画を、門脇麦と森山直太朗共演で連続ドラマ化する「うきわ -友達以上、不倫未満-」が、8月にテレビ東京にて放送されることが決定した。
本作は、社宅のベランダを舞台に、「不倫まで壁1枚」というお隣同士の危うい関係を描く。ベランダでの会話を機に仲良くなる麻衣子と二葉さん。二人の共通点は配偶者に浮気されていることだった。お互いの傷に寄り添いあう中で、ベランダの時間はやがて二人の楽しみになっていき…。果たしてベランダの壁を超えて二人も不倫の関係に進んでしまうのか!?理性的に踏みとどまろうとしても、抑えられない感情。高ぶっていく思いと葛藤。矛盾もずるさも嘘も本当もない人間の性が浮き彫りになっていく。不倫を通して描かれる、麻衣子の中に眠っていた強さ、二葉夫婦の過去、不倫に走ってしまった人たちの背景も見どころな、ビターで切ない大人のラブストーリーである。
これまで平々凡々に生きてきた、自称“可もなく不可もない”主人公・中山麻衣子を演じるのは、不倫に揺らぐ人妻を演じるのが初となる門脇麦。そして麻衣子の隣室に住んでおり、麻衣子の夫の上司でもある二葉一役に、テレビ東京連続ドラマ初出演の森山直太朗が扮する。
脚本は、ドラマ「刑事ゆがみ」や「今際の国のアリス」など数々の話題作を手掛け、「アライブ がん専門医のカルテ」で市川森一脚本賞を受賞した倉光泰子が担当。心地よいテンポで登場人物たちの会話を彩り、人が持つ毒や矛盾を炙り出す。監督は、昨年テレビ東京で放送し、ギャラクシー賞マイベストTV賞のグランプリに輝いた“チェリまほ”こと「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」を手掛けた風間太樹。長編映画デビュー作『チア男子!!』以来、登場人物の心情の機微を繊細に掬い上げてきた風間監督が初の大人のラブストーリーに挑む。本作プロデューサーの本間かなみと風間監督は、“チェリまほ”以来2度目のタッグとなる。
▼スタッフ&キャスト コメント
■門脇麦(中山麻衣子役)
裏切った人裏切られた人、どんな人にもそれぞれの事情があり、そしてどんな状況でも誰かにとって救いの存在になることができる。今作はそんな人間模様を否定も肯定もせず、優しいまなざしで切り取った作品のように思います。自分の身全てを現場に委ね、どの感情に辿り着くか想定も想像もせず、お芝居する中で生まれた感情を信じ、丁寧にキャラクターに取り込んでいる日々です。そして何より、二葉さん演じる森山さん、最高です。良い作品をお届けできるよう、現場の皆様と力を合わせてがんばります。お楽しみに!
■森山直太朗(二葉一役)
オファーをいただいた時は、驚きと共にすごく今の自分にとって通るべき門のようなものの存在を感じました。逃げちゃ駄目だな、って。毎日がクランクアップのつもりで挑んでいます。門脇さんはただ真っ直ぐ前を見つめている人。ただただ頼もしいです。(ドラマの)テーマは普遍的で裏切りや一定の嘘が介在しているけど、人の持つ業を肯定する愛情に満ちた物語です。駄目で不器用な人たちだけど、”悪い人”が一人も出てこない理想の世界がそこにあります。誰かと語らえるようなドラマです。ぜひ、ご覧ください。
■野村宗弘(原作)
「野村さん!浮かれすぎです!!詳細発表されるまで、お口チャックです!!」と、口封じの半年間…やっと!!やっと発表になった…長かった~…最初、製作陣の方からお手紙をいただいたのです。「うきわ」という漫画の、奥の奥底にこっそり隠してた僕だけが知ってるはずのことが書かれてました。なんという読解力…嬉し恥ずかし。そんな製作陣の方々が作られたドラマ版「うきわ」。楽しみしかございません。観てくださった方の宝物のひとつになりますように。
©野村宗弘/小学館
■風間太樹(監督)
夏の夜、ベランダの仕切りを挟んで座る男女。その一コマが物語る原作「うきわ」の叙情と密やかな湿度に魅了され、互いの哀情に寄り添うことで心通わせていく中山さん二葉さんの姿に切なくなり、あたたかくなり、近付いていく距離間に胸が鳴りました。原作の持つ空気感を大切にしながら、門脇麦さん、森山直太朗さんをはじめとするキャストと、前作「チェリまほ」に続き監督として僕を選んで下さった本間プロデューサーをはじめとするスタッフ一同、寄り添い合って「うきわ」の世界を丁寧に紡いでいきます。
「うきわ -友達以上、不倫未満-」
8月 テレビ東京系にて放送開始
動画配信サービス「Paravi」と「ひかりTV」にて配信予定
監督:風間太樹 太田良
原作:野村宗弘「うきわ」
脚本:倉光泰子 神田優
音楽:坂本秀一
出演:門脇麦 森山直太朗
【ストーリー】 社宅住まいの主婦・中山麻衣子(門脇麦)は、夫の仕事の都合で広島から上京してきたばかり。東京での新生活に胸を弾ませながら、家事をこなす毎日だった。しかし、仕事が多忙な夫は毎晩帰りが遅くせっかく作った夕食も食べてもらえない日々。そんな時、隣室に住む夫の上司・二葉さん(森山直太朗)とベランダの壁一枚を隔てて会話をしたことで仲良くなる。優しく聞き上手な二葉さんに、麻衣子は次第に心を許していくが、二葉さんには一人抱える後悔と秘密があった。そして、麻衣子が初めて知ることになる夫の嘘…。麻衣子のこれまで“信じてきたもの”や“普通”が崩れ落ちていく…。不倫。それは決して許されない不貞行為。しかし、信じていた人に裏切られた時、立ち上がれなくなった時、手を伸ばした先にある救いがそれだけだったら…。これは不倫じゃない。そう言い聞かせながらも相手の心に触れ合うにつれ、惹かれ合っていく麻衣子と二葉さん。“緊急時には、この壁を突きやぶって隣りへお逃げ下さい”と書かれたベランダの非常壁がある時は理性を保つ防御壁となり、ある時は突き破ってしまいたい障害になっていく…。果たして二人はこの壁を越えてしまうのか…。
©野村宗弘・小学館/「うきわ ―友達以上、不倫未満―」製作委員会』