都内の終末期医療専門病院に勤務し、命の終わりを真摯に見つめる現役医師でありながら、作家として「サイレント・ブレス」や、NHKにてテレビドラマ化され話題を呼んだ「ディア・ペイシェント」を世に送り出した南杏子による原作を、吉永小百合主演、松坂桃李、広瀬すず、西田敏行共演で映画化する『いのちの停車場』が、5月21日より公開中。このほど、6月1日に丸の内TOEI①にて祝!全国公開記念舞台挨拶が行われ、キャストの吉永小百合、広瀬すず、田中泯、成島出監督が登壇した。
ついに全国での公開を迎えた本作について、吉永は「本当にうれしく思っています」と笑顔。周囲からの反響については「今までにない感じ方をなさった方が多い」とし、「映画を観た方が手紙を書いてくださって、『この映画を観て元気になりました』などの言葉をいただいております。全然今までの反響と違うので驚いていますし、こんな時期ですから皆さんが生きるということを考えているんだと感じます」としみじみ語った。
広瀬は周囲の反響について「『どこまでがセリフで、どこまでがアドリブなのか分からない』と聞かれて(笑)。すごいうれしい感想をいただきました」とコメント。東京の知り合いからも「これから観に行くね!」という声を多くもらっているという。
プロモーションで様々な場所を訪れたという吉永と広瀬。吉永はコロナ渦に各地を訪問でき「ありがたかった」そうだが、「ひとつ心残りなのが、一度もすずちゃんとご飯を一緒に食べられなかった」と残念そうな表情。金沢でのプロモーションに同行した広瀬は「取材と舞台挨拶だけで。お仕事以外で一緒に過ごせる時間がなかったので…(笑)」と苦笑いを浮かべると、吉永は「今度いつかね!」と語りかけ、広瀬も「ぜひ!」と笑顔で食事の約束していた。
『いのちの停車場』
5月21日 全国公開
監督:成島出
原作:南杏子「いのちの停車場」
脚本:平松恵美子
出演:吉永小百合 松坂桃李 広瀬すず 南野陽子 柳葉敏郎 小池栄子 みなみらんぼう 泉谷しげる 石田ゆり子 田中泯 西田敏行
配給:東映
【ストーリー】 都内の救命救急センターで働いていた主人公・白石咲和子(吉永小百合)は、ある事件をきっかけに故郷の金沢へ戻り、在宅専門医として「まほろば診療所」で働き始める。院⻑の仙川徹(⻄田敏行)、亡くなった姉の子・翼を育てながら働く看護師の星野麻世(広瀬すず)、東京から咲和子を追いかけてやってきた医大卒業生の野呂聖二(松坂桃李)も加わり、いつしか「まほろば」は咲和子にとってかけがえのない家族のような存在に。穏やかな時間を過ごすため、自分らしく生きるため、様々な理由から在宅医療を選択した患者やその家族と向き合ううち、咲和子は“命の終わり”に心地よく寄り添う医療とは何か、深く考えるようになる。
©2021「いのちの停車場」製作委員会