沖縄ではサンマに輸入関税がかけられていた!?伝説の“サンマ裁判”を描くドキュメンタリー『サンマデモクラシー』7月公開!

昨年3月に公開した映画『ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記』に続き、沖縄テレビ第2弾となる、沖縄史に埋もれた伝説のサンマ裁判を描き出すノンストップドキュメンタリー映画『サンマデモクラシー』が、7月17日より公開されることが決定した。併せて、ポスタービジュアルと場面写真がお披露目となった。

1963年の沖縄は当時、米軍の占領下にあった。祖国復帰を願う沖縄の人々も日本の味として食べていたサンマ。そんなサンマには、かつて輸入関税がかけられていた。その根拠は琉球列島米国民政府の高等弁務官布令、物品税法を定めた高等弁務官布令十七号(1958年公布)。だが、関税がかかると指定された魚の項目に、サンマの文字はなかった。そこで「関税がかかっているのはおかしい!」と魚卸業の女将・玉城ウシが、琉球政府を相手に徴収された税金の還付訴訟を起こした。

このウシおばぁが起こした“サンマ裁判”は、いつしか統治者アメリカを追い詰める、民主主義を巡る闘いとなった。裁判を展開した人々の視線の先に立ちはだかったのは、帝王と恐れられた歴代最強の第3代高等弁務官ポール・W・キャラウェイ。キャラウェイに挑んだウシおばぁを支え“サンマ裁判”を弁護したのは、大きなことを言うことからラッパと呼ばれた政治家・下里恵良。そして、この裁判を大波へと煽っていったのは“米軍(アメリカ)が最も恐れた政治家”瀬長亀次郎。本作は、統治者アメリカと自治権をかけて闘った、アメリカの沖縄で起きた落語のような実話。

ナビゲーターは、“日本の南の島に住む人々の様子”を伝えるため、芝居とおしゃべり(ゆんたく)で笑いを交えながら、沖縄出身者、沖縄好きの人はもちろん沖縄を知らない人たちにも十分に理解してもらえる舞台を創るうちなー噺家・志ぃさ~。そしてナレーターは川平慈英が担当する。

ポスタービジュアルは、作品の核となるサンマをキーに、闘う民衆のたくましい後ろ姿を捉えつつ、明るい沖縄カラーをイメージしたビジュアルになっている。

『サンマデモクラシー』
7月3日(土)より、沖縄・桜坂劇場にて先行公開
7月17日(土)より、ポレポレ東中野ほか全国順次公開
監督・プロデューサー:山里孫存
ナビゲーター:志ぃさー
ナレーション:川平慈英
音楽:巻く音 Jujumo
配給:太秦

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