小説家・浅原ナオトによる恋愛青春小説「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」を、神尾楓珠主演で映画化する『彼女が好きなものは』が、今秋に公開される。このほど、第2弾追加キャストとして、今井翼、磯村勇斗、三浦透子、渡辺大知、山口紗弥加が出演することが発表された。
世間にはびこる“ふつう”という価値観とのギャップに向き合う男女の姿を描く本作。ゲイであることを隠して日々を過ごす男子高校生・安藤純と、BL好きを隠すクラスメイトの女子・三浦紗枝が、書店で鉢合わせたことから急接近。やがて紗枝から好きだと告白された純はある想いを秘め付き合うことに…。
新たなキャストとして、主人公・純(神尾楓珠)の恋人・佐々木誠役に、10代から歌手、俳優として活躍し、近年は大河ドラマ「麒麟がくる」、TVドラマ「おじさんはカワイイものがお好き。」に出演、今年にはミュージカル「ゴヤ-GOYA-」の主演を務めるなど、俳優として飛躍を遂げる今井翼。誠は結婚をして家庭を持ちながらも、ゲイであることを隠して生きる男性で、自分の性的指向やアイデンティティに悩む純にかつての自分を重ねるように、優しく見守り寄り添う。そして、純がSNS上でのみ繋がっている友人ファーレンハイト役には磯村勇斗。ゲイであることを明かすファーレンハイトは純にとって唯一心の内を打ち明けられる存在で、二人の間にはかけがえのない絆が芽生えていく。また、紗枝(山田杏奈)のBL好き仲間で腐女子の先輩・佐倉奈緒役を三浦透子、奈緒の彼氏の近藤隼人役を渡辺大知が熱演。高校ではBL好きを隠す紗枝にとって、奈緒との時間は唯一自分らしくいられる心地よい場所で、恋の相談もする間柄だ。さらに、シングルマザーとして純を女手一つで育てる母親・安藤みづき役に山口紗弥加が扮する。明るくさっぱりとした性格で純とも良好な親子関係を築くが、母親に心配をかけまいと、純はゲイであることだけはひた隠しにしており、彼の悩みに気づけていない。
■今井翼(佐々木誠役) コメント
今回は、妻子を持ちながら同性を愛する役を演じさせていただきました。現場では、神尾くん演じる純を優しく包み込む気持ちを持って挑みました。思春期に抱える悩みはとても繊細で、自分の現在地に不安を抱えたことは、誰しもが経験したと思います。今作は、それらを透き通るように美しく描いた作品です。様々なことが社会に認知される時代を迎える中、より『自分らしく生きる』ことの意味を世代問わず、感じていただきたいです。
『彼女が好きなものは』
今秋 TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
監督・脚本:草野翔吾
原作:浅原ナオト「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」
出演:神尾楓珠 山田杏奈 前田旺志郎 三浦獠太 池田朱那 渡辺大知 三浦透子 磯村勇斗 山口紗弥加 今井翼
配給:バンダイナムコアーツ アニモプロデュース
【ストーリー】 高校生の安藤純(神尾楓珠)は自分がゲイであることを誰にも告げずに生きていた。ある日、書店でクラスメイトの三浦紗枝(山田杏奈)が、男性同士の恋愛をテーマとした、いわゆるBLマンガを購入しているところに遭遇する。BL好きであることを秘密にしている紗枝は「誰にも言わないで欲しい」と純に口止めをするのだが、彼女はまだ知らなかった。目の前にいる純が、彼女の好きなゲイであることに…。純には妻子ある同性の恋人マコトがいるが、書店での遭遇をきっかけに、純と紗枝は急接近する。紗枝の友人達とダブルデートをしたり、クラスメイトたちと遊園地で遊んだりと仲を深めるうちに、純は紗枝から告白をされる。「自分も“ふつう”に女性と付き合い、“ふつう”の人生を歩めるのではないか?」。一縷の望みにかけるかのように、紗枝の告白を受け入れ、付き合うことになったのだが…。
©2021「彼女が好きなものは」製作委員会