池松壮亮&オダギリジョーが韓国の3兄妹と出会い交流を深めていく場面写真『アジアの天使』

『舟を編む』、『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』、『町田くんの世界』、『生きちゃった』の石井裕也監督最新作で、池松壮亮が主演、オダギリジョー、チェ・ヒソが共演する『アジアの天使』が、7月2日より公開される。このほど、本作の場面写真がお披露目となった。

本作は、それぞれが心に傷を持つ日本と韓国の家族がソウルで出会い、新しい家族の形を模索する人間ドラマ。

心に大きな喪失感を抱える池松演じる青木剛(つよし)は息子の学(まなぶ)を連れてオダギリ演じる兄のいる韓国へ渡り、心機一転人生をやり直そうとする。ソウルの繁華街で足早に通り過ぎていく群集の中で、ひとり歌を唄う売れない歌手のソル(チェ・ヒソ)。ソルもまた、若くして亡くなった父母の代わりに、末端労働者の兄・ジョンウ(キム・ミンジェ)と喘息持ちの妹・ポム(キム・イェウン)を養うため、ままならない現実との狭間でもがきながらも懸命に生きようとしていた。そんなソルを偶然見かける剛は、一瞬の出会いだったが、ソルのどこか憂げな佇まいに不思議な魅力を感じる。

剛、学、剛の兄がソウルから江原道(カンウォンド)へ走る列車で剛とソルは再会する。ソルの兄、妹とともに日本人3人、韓国人3人の旅が始まる…。言葉が通じない中で最初はぎこちないながらも、次第に交流を深めていく2つの家族。食卓を囲みながら韓国料理に舌鼓をうち、ビールを飲みながら互いを理解し合っていく。また、江原道での美しい朝焼けの海辺で語らい合う剛と学。本格的な父親役は本作が初となる池松の父と子のやりとりにも注目だ。

『アジアの天使』
7月2日(金)より、テアトル新宿ほか全国公開
監督・脚本:石井裕也
出演:池松壮亮 チェ・ヒソ オダギリジョー キム・ミンジェ キム・イェウン
配給:クロックワークス

【ストーリー】 8歳のひとり息子の学を持つ青木剛(池松壮亮)は、病気で妻を亡くし、疎遠になっていた兄(オダギリジョー)が住むソウルへ渡った。日本から逃げるように。「韓国で仕事がある」と兄から告げられていた剛だったが、兄の生活はその日暮らしで貧しく、想像していたものとは違った。ほとんど韓国語も話せない中、怪しい化粧品の輸入販売を手伝う羽目に。一方、ソウルでタレント活動を行っているが、市場のステージで誰も聞いていない歌を歌う仕事しかないチェ・ソル(チェ・ヒソ)は、所属事務所の社長と関係を持ちながら、自分の歌を歌えない環境やうまくいかない兄や妹との関係に心を悩ませていた。しかし、その時彼らはまだ知らない。事業に失敗した青木と兄、学たちと、資本主義社会に弾かれたソルと兄、妹たち…どん底に落ちた日本と韓国の二つの家族が共に運命を歩んでいき、奇跡を目の当たりにすることを…。