木村文乃「この人たち(松山ケンイチ、東出昌大、柄本時生)は役者じゃなくてボクサーなのかもしれないなって(笑)」

『ヒメアノ〜ル』、『犬猿』の𠮷田恵輔が監督・脚本を務める、松山ケンイチ主演の完全オリジナル作品『BLUE/ブルー』が、4月9日より公開中。このほど、4月10日に新宿バルト9にて公開記念舞台挨拶が行われ、松山ケンイチ、木村文乃、東出昌大、柄本時生、𠮷田恵輔監督が登壇した。

上映後の登壇となり、松山は「無事この日を迎えられてホッとしています。実際にご覧頂いた皆さんの反応を見られて幸せです」と挨拶。東出は映画デビューした『桐島、部活やめるってよ』で舞台挨拶を行ったのも同じ新宿バルト9だったことから、「約10年ぶりにまた同じ会場に立て、大きなスクリーンで上映できて感慨深くもあり、ありがたくもあり、やっとお届けできたという安心もあります」と感無量。

それぞれ三者三様のボクサーを演じた松山、東出、柄本だが、役作りやボクシングシーンについて問われると松山は「東出くんも時生くんも結構やっちゃう人だから、足を引っ張らないように頑張りました。試合のシーンも大変な撮影だったけど、みんな気合いが入っていました」と振り返る。東出は「ジムに行った時に隅の方でシャドーをしている人がいて、プロの方が練習に来てるんだなと思っていたら松山さんでした。もう完全にジムの住人になっていましたね」と役作りに励む松山の姿に驚いていた。そんな彼らを見ていた木村は「3人がやけに楽しそうに話しているなぁと耳を傾けてみると、“あいつのあのステップいいよね〜”“どうやって減量してる?”“バンテージってどの種類がいい?”といった話をしていて、この人たちは役者じゃなくてボクサーなのかもしれないなって思っていました(笑)」と明かした。

特に印象に残っているシーンやお気に入りのシーンを聞かれると、松山は「クランクイン日に撮影した、瓜田が試合に負けた後のシーンです。もともとセリフはなく、部屋で一人うなだれるだけのシーンだったんですけど、僕が一人でいる時に色々思い出すと勝手に“バカヤロー”とか言ってたりするんですよ。それで、監督に一人の時に何か言ったりしますかと聞くと監督はよく“違う、違う…”って言ってると。それがすごくいいなと思い取り入れてみました」と監督との会話の中から出来上がったワンシーンを挙げ、撮影時の裏話を披露した。木村はパンチドランカーの症状がどんどんひどくなっていく小川とのあるシーンを挙げ、「婚約者として散々ボクシングをやめてほしいって伝えた後で、ふと小川が隠れて暗闇でシャドーをしているのを目にするシーンがあるんです。頭では止めなきゃいけないって分かってるんですが、そういう瞬間を見ると“だから、私が支えなきゃいけないのか”と思わされる。千佳を演じた私自身も、止めるのがいいのか、支えていくのがいいのか、未だに答えが出ていません」と自身も考えさられた印象深いシーンを振り返った。

最後の挨拶の前に東出が一つ言いたいことがあると、「実は今日、会場に洞口役を演じた守屋周徒くんが来てくれています!」と紹介。観客席から守屋が立ち上がり、3人と同じジムメイトである4人目のボクサー洞口の思わぬ登場に会場が盛り上がった。そして、松山は最後に「映画って背中を押してくれたり、何かを教えてくれたり、勇気を与えてくれるものだと思います。僕自身もそうですが、映画を観て救われることもあると思います。今はなかなか自由に生活できない状況が続いているけれども、そんな中でも映画の力っていうのは何も変わっていません。これからも、こうして映画の力をみなさんと共有していけたらと思っています」とコロナ禍における熱い想いと力強いメッセージを送った。

『BLUE/ブルー』
4月9日(金)より新宿バルト9ほか全国ロードショー中
監督・脚本・殺陣指導:𠮷田恵輔
主題歌:竹原ピストル「きーぷ、うぉーきんぐ!!」
出演:松山ケンイチ 木村文乃 柄本時生 東出昌大
配給:ファントム・フィルム

【ストーリー】 誰よりもボクシングを愛する瓜田(松山ケンイチ)は、どれだけ努力しても負け続き。一方、ライバルで後輩の小川(東出昌大)は抜群の才能とセンスで日本チャンピオン目前、瓜田の幼馴染の千佳(木村文乃)とも結婚を控えていた。千佳は瓜田にとって初恋の人であり、この世界へ導いてくれた人。強さも、恋も、瓜田が欲しい物は全部小川に奪われた。それでも瓜田はひたむきに努力し夢へ挑戦し続ける。しかし、ある出来事をきっかけに、瓜田は抱え続けてきた想いを二人の前で吐き出し、彼らの関係が変わり始める…。

©2021『BLUE/ブルー』製作委員会