坂上忍が愛犬リクとのかけがえのない日々を絵本として書き下ろし、海外からも高い評価を受けクリエイターとしての顔も持つ野性爆弾のくっきー!が挿絵を描いた、奇跡のコラボレーションから誕生した同名絵本を映画化する『リクはよわくない』が、今秋に公開されることが決定した。
2020年4月に発刊され、今年4月現在、2万2千部を突破した原作絵本「リクはよわくない」は、5歳の「ぼく」と子犬の「リク」とのなにげない日々を通していのちの大切さを浮かび上がらせ、多くの子どもたち、そして動物を愛するすべての人々の心を温かな感動で包んで話題となった。
本作では、イタリアン・グレーハウンドのリクのほかにも、気の強いチワワのツトム、お調子者のミニチュア・ダックスフントのヨースケ、菩薩のように穏やかなフレンチ・ブルドッグのマルちゃん、そして、やさしくて食いしん坊のパグのパグゾウなど、個性豊かな愛らしい犬たちがたくさん登場し、にぎやかで楽しい“犬がいる暮らし”が描かれる。原作には登場しない細かなエピソードを加えた、子供と一緒に家族で楽しめるオリジナルストーリーになっている。
本日4月9日放送の「バイキング MORE」ならびに「坂上どうぶつ王国 3時間スペシャル」では、鋭意制作中のアニメーションのパイロット映像が放送される。
■坂上忍(原作/作)
私は子どもの頃から動物たちと一緒に生活していましたが、幼い頃はどこか無責任な飼い方をしてしまっていて…。その贖罪というんでしょうか、取り戻せなくてもやり直すことはできるんじゃないか、という気持ちで動物たちと暮らしています。リクは五男坊ですが、それまで飼っていた4匹のわんちゃんたちが、それなりにしつけがうまくいっていて元気に暮らしてくれていたこともあり、少し調子に乗ってしまっていたんです。自分ならリクを元気にできると。でもリクとはたった1年しか暮らすことができませんでした。だから「僕と同じ過ちを犯してほしくない」という気持ちがあります。もし少しでも可愛いなと思ったら、動物を大事にしてほしいなと。リクを失ったことが今の動物たちとの向き合い方のきっかけになっているんです。ある番組のロケで、幼稚園で絵本の読み聞かせをしたとき、目をキラキラさせながら一生懸命聞いてくれる子どもたちの姿を見て、動物と一緒に暮らす喜びや大変さを、絵本を通してなら伝えられるんじゃないかと思いました。こんな後悔を抱えたおじさんが書いた物語ですが、どうかこの映画が動物たちを可愛がってくれるきっかけになれたらいいなと思います。
■くっきー!(原作/絵)
がみっちゃん(坂上忍)に「絵を描いてくれないか」と言われて、「がみっちゃんが言うのなら!」ということで引き受けました。だけど、正直なところ、俺が描いてええんか?と。めちゃくちゃいい話なので。自分のグロテスクな部分をこそいで聖人たる気持ちで描きました。ハンカチーフの用意をしてほしいですね。(泣き)じゃくりますよ。絵本のストーリーを読んだ時点で泣きじゃくりました。目から水分がすごく出て身体がカスカスになりました。高野豆腐を湯がく前のようなね。そのあと風呂に入ったらすぐに戻りましたけど…(笑)なので、映画を観るときは大きめのバスタオルの準備とお風呂を沸かした状態で観に行ってほしいですね。
『リクはよわくない』
今秋 全国公開
監督:荒川眞嗣
原作:作/坂上忍 絵/くっきー!「リクはよわくない」
アニメ制作:勝鬨スタジオ 十文字
配給:東京テアトル チャンスイン
【ストーリー】 ある春の日、イタリアン・グレーハウンドの子犬「リク」が、5歳の「ぼく」の家にやってきた。とっても優しくて個性豊かな犬のおにいちゃん「ツトム」「ヨースケ」「マルちゃん」「パグゾウ」に囲まれて、リクはどんどん元気を取り戻していく。
©坂上忍/くっきー!/インプレス/MMDGP/リクはよわくない製作委員会