ロカルノ国際映画祭でヤング審査員特別賞とフィルムメーカーズ・オブ・ザ・プレゼント部門ISPEC特別賞を受賞したドキュメンタリー映画『Space Dogs(原題)』が、邦題『犬は歌わない』として6月に公開されることが決定した。併せて、ポスタービジュアルがお披露目となった。
1950年代、東西冷戦の時代。ソビエト連邦は宇宙開発に向けて様々な実験を繰り返していた。その中の一つがスペース・ドッグ計画。人間の宇宙飛行が可能か検証するために数十回に渡り、犬を宇宙空間へと送った。1957年、世界初の“宇宙飛行犬”として本作の主人公の一匹でもあるライカは人工衛星「スプートニク2号」に乗り込んだ。彼女は地球生まれの生物として初の軌道飛行を達成したが、生きて戻ることはなかった。死因は諸説あるが打ち上げ後のストレスと高熱が最も有力とされている。ライカとスプートニクに関しては数多の学術的検証がなされ、またこの伝説的な宇宙犬をモチーフとした物語が世界各国で生み出されることとなった。
ライカはかつてモスクワの街角を縄張りにする野良犬だった。時は過ぎ、モスクワの犬たちは今日も苛酷な現実を生き抜いていた。そして街にはこんな都市伝説が生まれていた。ライカは霊として地球に戻り、彼女の子孫たちと共に街角をさまよっている…。本作は、宇宙開発、エゴ、理不尽な暴力、犬を取り巻くこの社会を、ソ連の宇宙開発計画のアーカイブと地上の犬目線で撮影された映像によって描き出す。
『犬は歌わない』
6月 シアター・イメージフォーラムほか全国公開
監督・プロデューサー:エルザ・クレムザー レヴィン・ペーター
撮影監督:ユヌス・ロイ・イメル
音楽:ピーター・サイモン ジョナサン・ショア
ナレーション:アレクセイ・セレブリャコフ
配給:ムーリンプロダクション
【作品概要】 宇宙犬として有名なライカはかつてモスクワの街角を縄張りにする野良犬だった。宇宙開発に借り出された彼女は宇宙空間に出た初の生物であり、初の犠牲者となった。時は過ぎ、モスクワの犬たちは今日も苛酷な現実を生き抜いていた。そして街にはこんな都市伝説が生まれていた。ライカは霊として地球に戻り、彼女の子孫たちと共に街角をさまよっている…。宇宙開発、エゴ、理不尽な暴力、犬を取り巻くこの社会を、ソ連の宇宙開発計画のアーカイブと地上の犬目線で撮影された映像によって描き出す。
©Raumzeitfilm