大泉洋『蒲田行進曲』、広瀬すず『舟を編む』著名人が“好きな松竹映画”を選出!「100人が選ぶ松竹映画」

松竹は、本年、映画製作・供給(配給)事業を開始して100年を迎えた。これを記念して、松竹は「松竹映画100周年」の取り組みを行っており、その締めくくりとして「100人が選ぶ松竹映画」企画を実施することが発表された。

「100人が選ぶ松竹映画」は、各界で活躍する100名の人から「好きな松竹映画」を選んでもらい、その作品について熱いコメントを寄せてもらうという企画。映画を愛し、映画を作り、映画に携わり世に広めていくことに関わる人たちに、存分に松竹映画について語って欲しいという思いから、様々なジャンルや職種の人に広く参加を募り、ついに実現することとなった。

日本映画界を代表する存在の山田洋次監督は小津安二郎監督の代表作『東京物語』、『男はつらいよ』シリーズはじめ松竹映画にはなくてはならない名女優・倍賞千恵子は自身の出演作でもある『下町の太陽』、俳優・大泉洋は『蒲田行進曲』、女優・広瀬すずは『舟を編む』を選出。ほかにも米アカデミー賞受賞のポン・ジュノ監督や松坂桃李など、100人のオピニオンが参加し、「100人が選ぶ松竹映画」が完成した。

俳優陣からは竹中直人や毎熊克哉、お笑い芸人では上島竜兵(ダチョウ倶楽部)や昴生(ミキ)、木本武宏(TKO)、ほかにも落語家の立川志らく、映画監督の本広克行、山崎貴、橋口亮輔、音楽業界から石井竜也、堀込高樹(KIRINJI)、コトリンゴ、フリーアナウンサーの笠井信輔など、様々なジャンルの人たちからコメントが寄せられた。

■山田洋次監督が選ぶ松竹映画:『東京物語』
世界中の映画人が、この作品を映画史の中でのNo.1にあげることについて異論はない筈です。この作品が作られた松竹大船撮影所で修行したことを、そして小津監督の謦咳に接する機会があったことを、ぼくは心から誇りに思っています。

■女優・倍賞千恵子が選ぶ松竹映画:『下町の太陽』
当時私が歌ったデビュー曲「下町の太陽」がヒットしたことがきっかけで映画化されたのがこの作品です。私も下町育ちなので、町工場や路地など、住んでいた町と映画に出てくる町が似ていて、まるで近所に住んでいそうな人が出てきて、撮影がとても楽しかったのを覚えています。この作品で、私は「庶民派女優」と呼ばれるようになって、そしてこれが山田洋次監督との初めての仕事で、ここから『男はつらいよ』シリーズにつながっていったのだと思うと、自分の俳優人生を決定づけた、大切な記念すべき作品です。(一部抜粋)

■俳優・大泉洋が選ぶ松竹映画『蒲田行進曲』
私の好きな松竹映画は『蒲田行進曲』です。初めて見たのは、10代半ばくらいだったでしょうか。今まで見てきた映画やドラマとは役者の芝居が明らかに違う気がして、とても惹きつけられたのを覚えています。今思えば、この映画の役者の演技は映画の演技というより、つかこうへいさんの舞台の熱気をそのまま映像で再現したような演技だったのではないでしょうか。ヤスの階段落ちの後の平田満さんと風間杜夫さんの熱演がめちゃめちゃかっこよかった。スピーディーな物語の展開、心を鷲掴みにされる役者達の演技。今でも、こんな映画に出られたら良いなぁと憧れる作品です。

■女優・広瀬すずが選ぶ松竹映画:『舟を編む』
言葉集め、それは馬締さんにとっては宝探しのようで、あのキュートさがとっても魅力的でした。言葉を落としていくような感覚で使いたくなくなる気持ちになりました。言葉を発することで時代を感じるように、私ももう少し歳を重ねたら、この映画に新たな共感が生まれ、より楽しい世界を見られるのかなと思いました。自分だけに送ってくれる言葉で、どれほど救われていくのか、これからの人生の楽しみが増えました。高揚を感じながら、モノ作りするということは、深呼吸も大切ですね。とても優しい作品でした。

全参加者によるコメントは、特設サイト「松竹映画100年の100選」にて紹介される。

「100人が選ぶ松竹映画」
特設サイトURL:https://movies.shochiku.co.jp/100th/