内田有紀「今一度襟を正す思い」、麻生祐未「慎重に演じたい」出演決定!中井貴一「華麗なる一族」

WOWOWの開局30周年記念番組の一つとして、山崎豊子の長編小説を中井貴一主演で連続ドラマ化する「連続ドラマW 華麗なる一族」が、2021年4月にWOWOWプライムにて放送開始される。このほど、中井貴一扮する万俵大介の愛人・高須相子役で内田有紀、大介の妻・寧子役で麻生祐未が出演することが発表された。

本作は、日本が最も輝いていた時代、高度経済成長期が頂点を極め、その金字塔である大阪万博を間近に控えた状況を背景に、富と権力獲得への手段として、関西の財界で閨閥をはりめぐらす阪神銀行の頭取・万俵大介(まんぴょうだいすけ)を中心に、その一族である万俵家の繁栄と崩壊を描くドラマ。

内田有紀演じる高須相子は、表向きは住み込みの家庭教師だが、実態はその他に二つの大きな役割を担う。まずは、今後の阪神銀行を大きくすべく、そして万俵家の繁栄のために、息子・娘たちの縁談を司る、閨閥(けいばつ)作りだ。政官財界との繋がりを武器に、大介とともに政略的に組んだ閨閥が、着々とその実を挙げつつある。そして、二つ目は、大介の愛人であるということ。その政治力はさることながら、抜群の美貌の持ち主で、時として万俵家の娘たちをも圧倒し、大介を手懐ける。

対して、麻生祐未演じる大介の妻・寧子は、京都の公卿華族の子爵を父に持ち、戦前に老女付きで万俵家に嫁いだ元来の令嬢。戦後、昔のような執事や老女がいなくなり、家庭教師としてやってきた相子に妻・母の地位をじわじわと侵食され、妻妾同居という奇異な生活を強いられるようになるが、平静を保ち続けてきた。息子、娘たちからは確かな愛があり、感情が表立って出ない次男・銀平は特に、寧子の平穏を常に祈ってきた。悪夢のような毎日で、生気すらも失いかけるが、寧子もまた、息子、娘たちの幸せを第一に願う。実は寧子のその虚ろな目の奥には、物語の終局へと繋がる、大介と鉄平の確執の秘密が隠されている。妻とその座を侵す女性が同じ家で顔を合わせ、何気なく装い、さり気なく語り合う生活…。愛憎劇を盛り上げる内田と麻生の演技に期待が高まる。

■内田有紀(高須相子役) コメント
Q:「華麗なる一族」高須相子役が決まった時の印象や意気込みをお聞かせください。
高須相子は万俵家に関わるキーマンとして大切な役どころですが、彼女の芯の強さと、心の奥底にある女性としての寂しさを丁寧に表現していきたいと思います。また、彼女は私がこれまで演じたことのない女性像。40代の女優として、自分でも見つけられなかった新しい顔を探し当てたいと思ってます。

Q:最初に脚本を読まれた時の感想についてお聞かせください。
人間の持つ嫉妬や欲の恐ろしさが描かれており、読んでいて鳥肌が立ちながらどんどんページをめくっている自分が居ました。万俵大介の息子までをも利用していく強欲さで、一族の繁栄の様子が描かれているこの世界観がどんなお芝居で表現されるのか、そんな期待に胸が躍りました。大介を通して、時代の波を作り出す当時の高度成長期の日本の様子も垣間見れて興味深かったです。

Q:視聴者の皆さまへメッセージをお願いします。
「華麗なる一族」は過去に何度か映像化された名作です。1960年代の日本を舞台とした重厚なテーマが、現代の撮影技術による映像美と音響効果でまた更に進化した作品となって表現されると思います。私自身も今一度襟を正す思いで挑みますので、是非ご期待ください。

■麻生祐未(万俵寧子役) コメント
Q:「華麗なる一族」万俵寧子役が決まった時の印象や意気込みをお聞かせください。
「華麗なる一族」の一員に選ばれ、とても嬉しく光栄に思っています。今まで寧子を演じてこられた名優の方々に恥ずかしくないよう、慎重に演じたいと思います。

Q:最初に脚本を読まれた時の感想についてお聞かせください。
原作の面白さはそのままに、毎回この世界を覗きたくなるような展開に読んでいてワクワクしました。放送がとても楽しみです。

Q:視聴者の皆さまへメッセージをお願いします。
時代や環境が違っても、家族や社会を取り巻く人間関係は、普遍的なもの。そんな人間模様の面白さが詰まった名作です。自由を制限された世界で、精一杯、寧子なりの幸せを見つけていきたいと思います。

「連続ドラマW 華麗なる一族」
2021年4月 WOWOWプライムにて放送開始予定(全12話)
監督:西浦正記 池澤辰也
原作:山崎豊子「華麗なる一族」
脚本:前川洋一
音楽:得田真裕
出演:中井貴一 向井理 藤ヶ谷太輔(Kis-My-Ft2) 麻生祐未 内田有紀

【ストーリー】 高度経済成長期の日本。預金高10位にランクされる阪神銀行のオーナー頭取、万俵大介(中井貴一)は、銀行のほかにも多くの事業を手掛ける万俵コンツェルンの総帥だった。大介は長女・一子の夫である大蔵省のエリート官僚の美馬から、都市銀行再編の動きを聞きつけ、生き残りを目指し大手銀行を吸収合併しようと画策する。その一方で、万俵家には、大介の妻・寧子(麻生祐未)と阪神銀行と同じく万俵コンツェルンを支える柱の一つである阪神特殊製鋼の専務取締役の長男・鉄平(向井理)、阪神銀行に勤める次男・銀平(藤ヶ谷太輔)、次女・二子、三女・三子のほかに、長く同居する大介の愛人・相子(内田有紀)の存在があった。家庭内で大きな力を持ち、万俵家の閨閥づくりを推し進める相子の存在を鉄平たちは疎ましく思っていた。さらに鉄平は、悲願としていた高炉建設の融資をめぐって大介と対立し、二人は確執を深めていく。