2016年の劇場公開から、1年半の長きにわたり全国のミニシアターで上映された映画『Every Day』の手塚悟監督による長編最新作で、カトウシンスケが主演を務める『そらたどる(仮)』が製作されることが決定した。併せて、イメージビジュアルがお披露目となった。
本作は、手塚悟監督の実体験をベースに、不意に訪れる大切な人との別れと、残された者たちの喪失から再生までの日々を丁寧に描く。
主演は、『ケンとカズ』をはじめ様々な映画で活躍し、近年注目される若手俳優の一人、カトウシンスケ。共演は、北海道テレビ「水曜どうでしょう」の名物D・藤やんこと藤村忠寿や、全国のラジオリスナーに愛され、自らも映画を制作するRCC中国放送アナウンサー・横山雄二らが務める。
本作のクラウドファンディングが、本日11月6日23時00分よりMotion Galleryにて始動する。ユニークな特典の中身は、同日22時00分から手塚監督が毎月行っている生配信のWebラジオ番組「しゃーぷしっくすっ!」にて発表される。番組には藤村と、『Every Day』主演の永野宗典もゲスト出演し、クラウドファンディングのキックオフを盛り上げる。
▼スタッフ&キャスト コメント
■カトウシンスケ(主演)
こんな世の中です。生きる為に何が必要かなんて皆んなそれぞれで違う。こんな事必要なのかという理解し難い事も誰かにとっては必要なのだと思うのです。それが手塚監督や僕らには映画を作る事なのかもしれません。生き抜く為に生きるのをやめて、今生きてる為に生きていけたらなあ〜。寝たら起きて、食ったら出して、コーラ飲んでげっぷして、辛かったら逃げちゃって、たまには真面目な顔してみて下手くそなスキップで進んでこうぜ。笑われながらさ。えいやってさ。誰かにとってそんな些細な映画となるように、頑張ります。ヨーーイ、ハイッ!!
■山口詩史
かれこれ15年くらい前、手塚監督と私はある職場で一緒でした。だけど再会した時、私は本当の本当はあまり覚えてなかった。けど監督はすごく覚えていてなんだか心がぽかぽかしました。それから後になって、私が監督のお母様に似ていると話をされて、やっぱり心がぽかぽかしました。その頃の私は、母が逝ってしまった喪失感いっぱいだったのです。ある日、監督がお母様の話を映画にする。とキラキラな眼で話してくれました。私はその映画で素敵な人生を生きてみたくなりました。
■井神沙恵
生きていると時々、運命に追突される瞬間があります。私たちがどんな状態でいようと、突然鳴る音、 人生をぐわんと動かすものを、手塚監督をはじめ、たくさんの方々とこれから迎えに行くような、そんな気持ちでいます。さまざまな時間と場所で多くの皆様にご一緒いただけるよう、誠実に、勇敢に挑みたいと思います。
■藤村忠寿
カンヌに行けるような映画にしよう!と監督と誓いを立ててます。がんばります。
■手塚悟(監督)
母が亡くなってからずっとこびりついたような、焦げついたような、うまく言葉にできない悲しみが心の中にあって、そんなことは大人になる過程の一つとして我慢したらいいと思っていました。ところが、気がつけば新しい時代の幕開けに世界はこんなことになって、そこらじゅうにそんな哀しみが落ちている有り様。でも結局、哀しい出来事の“その、つづき”を描けるのは、今を生きるものにしかできないのだと思います。ささやかな希望のひとつになるような、今どうしても撮りたい作品のシナリオが書き上がったところです。
『そらたどる(仮)』
監督:手塚悟
出演:カトウシンスケ 藤村忠寿 横山雄二 山口詩史 井神沙恵
【ストーリー】 一年前、突然訪れた母・芙美子の死。タケシ(カトウシンスケ)が思い出すのは、芙美子と一緒に過ごす最期の時となってしまった東京観光での出来事だ。帰りの電車の時間が迫っていたせいでのぼることは叶わなかったスカイツリーの展望台。悔しそうにスカイツリーを見上げている芙美子の姿をスマホで収めた映像が、遺影のようになってしまった。恋人との将来、諦めた夢、家族との確執。母親の死を受け入れることも向き合うこともできないまま、淡々と日々の出来事に流され埋没していくタケシ。そうして迎えた芙美子の一周忌の日。法要が終わる頃、会場は騒然となる。亡くなったはずの芙美子が現れたのだ。