ホロコーストを生き延びた16歳少女と42歳医師の数奇な運命!ハンガリー映画『この世界に残されて』12月公開!

本年度米アカデミー賞国際長編映画賞ショートリストに選出され、ハンガリーアカデミー賞4冠、ハンガリー映画批評家賞3部門受賞ほか各映画賞で称賛されたハンガリー映画『Those who remained(英題)』が、邦題『この世界に残されて』として12月に公開されることが決定した。併せて、予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。

本作は、ホロコーストを生き延び“残された者”として生きるクララとアルドが、年齢差を超えて出会い、痛みを分かち合いながら再び人生と向き合う姿を描く。

少女クララを演じたのは、本作が映画初主演となるアビゲール・セーケ。16歳にして家族を失ったクララの悲しみや怒り、諦念をリアルに表現し、「アルドの心の翳りに寄り添い続ける彼女の演技は感動的」(バラエティ誌)、「心に傷を負った思春期の少女を演じるセーケが素晴らしい」(ハリウッド・レポーター誌)と高く評される名演を披露した。そして、ハンガリーを代表する名優カーロイ・ハイデュクが、クララを支え無償の愛を注ぐアルドに扮し、ふとした仕草やまなざしに思いやりを感じさせる繊細な演技で、ハンガリーアカデミー賞およびハンガリー映画批評家賞で最優秀男優賞を受賞した。

監督はこれまでおもに短編映画を手掛け高い評価を受けてきたバルナバ―シュ・トート。また、ベルリン国際映画祭金熊賞受賞作『心と体と』のモーニカ・メーチとエルヌー・メシュテルハーズィが製作を手掛けた。

予告編は、第二次世界大戦後のハンガリーを舞台に、ホロコーストで家族を喪い心を閉ざした16歳の少女クララ(アビゲール・セーケ)が、42歳の孤独な医師アルド(カーロイ・ハイデュク)と出会うシーンから始まる。同じ痛みを知る二人は、徐々にお互いを家族のように想い合うようになるが、ソ連の侵攻が本格化するとともに、その関係が周囲にあらぬ誤解を生んでしまう…。寄り添いながら踊る二人とともに示される「同じ痛みを抱えるあなた。一緒にいたいと想うのは、いけないことですか」というコピーが、数奇な運命に翻弄される二人の、言葉では言い尽くせない切ない関係性を暗示する。

『この世界に残されて』
12月 シネスイッチ銀座ほか全国順次公開
監督:バルナバーシュ・トート
製作:モーニカ・メーチ エルヌー・メシュテルハーズィ
出演:カーロイ・ハイデュク アビゲール・セーケ マリ・ナジ カタリン・シムコー バルナバーシュ・ホルカイ
配給:シンカ

【ストーリー】 ナチス・ドイツによって約56万人ものユダヤ人が殺害されたと言われるハンガリー。終戦後の1948年、ホロコーストを生き延びたものの、家族を喪い孤独の身となった16歳の少女クララ(アビゲール・セーケ)は、ある日寡黙な医師アルド(カーロイ・ハイデュク)と出会う。言葉をかわすうちに、彼の心に自分と同じ欠落を感じ取ったクララは父を慕うようにアルドになつき、アルドはクララを保護することで人生を再び取り戻そうとする。彼もまた、ホロコーストの犠牲者だったのだ。だが、ソ連がハンガリーで権力を掌握すると、世間は彼らに対してスキャンダラスな誤解を抱き、やがて二人の関係も時の流れとともに移り変わっていく…。

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