カンヌ国際映画祭脚本賞&クィアパルム賞受賞作『燃ゆる女の肖像』ポスタービジュアル&場面写真

昨年のカンヌ国際映画祭で脚本賞とクィアパルム賞をダブル受賞したフランス映画『燃ゆる女の肖像』が、12月4日より公開される。このほど、本作のポスタービジュアルと場面写真がお披露目となった。

シャーリーズ・セロン、ブリー・ラーソン、グザヴィエ・ドランら今を煌めく映画人を次々に虜にする本作。画家のマリアンヌはブルターニュの貴婦人から、娘のエロイーズの見合いのための肖像画を頼まれる。だが、エロイーズ自身は結婚を拒んでいた。身分を隠して近づき、孤島の屋敷で密かに肖像画を完成させたマリアンヌは、真実を知ったエロイーズから絵の出来栄えを否定される。描き直すと決めたマリアンヌに、意外にもモデルになると申し出るエロイーズ。キャンバスをはさんで見つめ合い、美しい島を共に散策し、音楽や文学について語り合ううちに、恋におちる二人。約束の5日後、肖像画はあと一筆で完成となるが、それは別れを意味していた…。

ポスタービジュアルには、望まぬ結婚を控える貴族の娘エロイーズ(アデル・エネル)が暗闇の中に佇む姿が収められる。ドレスの足元に、近くの焚火から飛んできた炎が燃え移る中、それでもまっすぐに見つめる先にあるものとは?

場面写真には、フランス・ブルターニュ地方の孤島に実際に残っていた城を舞台に撮影が行われた本作の、風の吹く草原、波が砕けては散る海辺、そして頬を寄せ合うエロイーズとその肖像を描く画家マリアンヌ(ノエミ・メルラン)、エロイーズの肖像画を描き進めるマリアンヌなどが切り取られ、1枚1枚がまるで名画のようだ。

監督のセリーヌ・シアマは、デビュー作の『水の中のつぼみ』でセザール賞新人監督作品賞にノミネートされるなど、本国フランスでは早くからその才能を評価され、独自の世界観を築いてきた。そして、長編映画4作目となる本作で名立たるメディアや評論家から「映画史を塗り替える傑作」と最大級の称賛を浴びた。そんなシアマ監督が本作で描くのは18世紀の女性画家、言い換えると自分と同じ“女性アーティスト”だ。監督は、「現代の問題にフォーカスしてきた私が、なぜそれほど時を遡ったのかと聞かれますが、18世紀末は今日から見ても、非常に話題性のある時代です。この時代の女性画家について語られることはまれで、女性全般についてもあまり知られていません。100名ほどの女性画家が成功をおさめ、キャリアを築き上げていました。その多くが、有名美術館の所蔵品となっているものの、歴史には名を残していません。この忘れ去られた女性画家たちの作品を発見した時、とても興奮しましたが、同時に悲しみも感じました。完全なる匿名性を運命づけられた作品に対する悲しみです」と語る。

併せて、本作の特製ポストカード2枚セット付きムビチケカード(前売り券)が、9月25日より全国の上映劇場(一部劇場除く)にて発売されることが発表された。価格は1,500円(税込)。特典は先着・数量限定。

『燃ゆる女の肖像』
12月4日(金)より、TOHOシネマズシャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国順次公開
監督・脚本:セリーヌ・シアマ
出演:アデル・エネル ノエミ・メルラン
配給:ギャガ

【ストーリー】 画家のマリアンヌ(ノエミ・メルラン)はブルターニュの貴婦人から、娘のエロイーズ(アデル・エネル)の見合いのための肖像画を頼まれる。だが、エロイーズ自身は結婚を拒んでいた。身分を隠して近づき、孤島の屋敷で密かに肖像画を完成させたマリアンヌは、真実を知ったエロイーズから絵の出来栄えを否定される。描き直すと決めたマリアンヌに、意外にもモデルになると申し出るエロイーズ。キャンバスをはさんで見つめ合い、美しい島を共に散策し、音楽や文学について語り合ううちに、恋におちる二人。約束の5日後、肖像画はあと一筆で完成となるが、それは別れを意味していた…。

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