フランスの代表的戯曲「シラノ・ド・ベルジュラック」の知られざる誕生秘話で、詩人であり劇作家のエドモン・ロスタンと彼を取り巻く崖っぷちの仲間たちが起こした“奇跡”の物語『シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!』が、11月13日より公開される。このほど、本作の予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。
普仏戦争の傷跡から立ち直りつつあるフランス・パリ。ベル・エポック時代を象徴する名高い戯曲の一つ「シラノ・ド・ベルジュラック」は、当時どんな人たちの手で初演をむかえたのか?19世紀末、劇作家エドモン・ロスタンの手によって生み出され大成功を収めた悲恋の物語は、パリの人々を熱狂させ今もなお世界中で愛され続けている。本作では、この舞台劇が100年以上前にどのようにして誕生し、幕を開けたのかが描かれる。
予告編は、2年近くスランプに陥っていた売れない劇作家エドモン・ロスタンのもとに、大物俳優の主演舞台を手掛けるチャンスが巡ってくるシーンから始まる。悲劇を描くつもりが大ベテランの機嫌を損ねまいとした結果、喜劇を描くことに。しかも上演までわずか3週間しかない。エドモンの頭は真っ白で脚本は一向に進まないうえ、肝心の大物俳優は借金取りに追われ、スポンサーはうるさく、ヒロインはワガママ放題。八方ふさがりのエドモンは、さらには女心の分からない親友の恋の手助けまですることに。しかし、その恋文の代筆から天才的なひらめきを得たおかげでエドモンの脚本のペンは進み始めていく。しかし次から次と難題が押し寄せて来て…果たして上演は出来るのか!?映像では、この崖っぷちのエドモンと一癖も二癖もある個性豊かな面々が起こした奇跡の一端を垣間見ることができる。
ポスタービジュアルには、満席の劇場ポルト・サン=マルタン座を背景に、困り顔のエドモンと、そんな彼と伝説の舞台を誕生させた個性豊かなキャラクターたちが収められる。「劇場(映画館)でエンタメを楽しんでもらいたい!」という今のこのご時世だからこその業界の希望も込めた、ダブルミーニングのキャッチコピー“劇場へ来たれ!奇跡の誕生だ!”も印象的だ。
『シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!』
11月13日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
監督・原案・脚本:アレクシス・ミシャリク
出演:トマ・ソリヴェレス オリヴィエ・グルメ マティルド・セニエ トム・レーブ リュシー・ブジュナー
配給:キノフィルムズ 東京テアトル
【ストーリー】 1897年、パリ。詩人で劇作家のエドモン・ロスタンはまだ30歳手前の青年であったが、すでに子供二人を抱え、生活に不安を感じていた。もう2年もスランプに陥り、万策尽きた彼は、名優コンスタン・コクランに、年末の上演のために英雄喜劇を提供しようと持ちかける。しかし心配なことが一つ。まだこの新作は1ページも書かれていなかった…。女優たちの気まぐれ、プロデューサーたちの非常識な要求、妻の嫉妬、親友との熱い友情物語、周囲の皆のやる気のなさにも負けず、エドモンは誰も成功すると思っていないこの新作に取りかかる。唯一決まっているのはタイトルだけ。それが「シラノ・ド・ベルジュラック」だ。
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