「とんび」、「流星ワゴン」など、大切なものを失った家族が再生していく姿を描いてきた重松清による累計発行部数8.5万部を超える小説を、山田孝之を主演に迎えて映画化する『ステップ』。新型コロナウイルスの感染状況を鑑みて4月3日公開予定の劇場公開が延期されていたが、このほど、新たな公開日が7月17日に決定した。併せて、飯塚健監督よりコメントが寄せられた。
本作は、結婚3年目で、30歳の若さで妻に先立たれた主人公・健一が悩みながらも、周囲の人々との関わりの中でかけがえのない日々を過ごし、娘の美紀とともに、そして常に亡き妻を心に感じながら、ゆっくりと成長していく10年間を描く。
■飯塚健(監督) コメント
生活が一変してしまうことがある。当たり前だと思っていた日常が奪われ、途方に暮れることすらままならない。突然、妻が逝き、夫は二才の娘と残された。始めなければならない、ベビーカーを泣きながら押す日々。悲しみに呑み込まれそうになりながら、やがて悟る、それが完全に癒える日など来ないということ。悲しみは乗り越えるものじゃなく、ずっと寄り添っていくしかないものだということ。そうやって一歩一歩育ってゆく、10年に渡る家族の物語です。ぜひ映画館でご覧下さい。こう言えることが、何より嬉しいです。だからもう一度言わせて頂きます。ぜひ映画館で、大切な人とご覧下さい。
『ステップ』
7月17日(金) 全国ロードショー
監督・脚本・編集:飯塚健
原作:重松清「ステップ」
主題歌:秦 基博「在る」
出演:山田孝之 田中里念 白鳥玉季 中野翠咲 伊藤沙莉 川栄李奈 広末涼子 余貴美子 國村隼 中川大志
配給:エイベックス・ピクチャーズ
【ストーリー】 健一(山田孝之)はカレンダーに“再出発”と書き込んだ。始まったのは、2歳半になる娘・美紀(中野翠咲、白鳥玉季、田中里念)の子育てと仕事の両立の生活だ。結婚3年目、30歳という若さで突然妻を亡くした健一はトップセールスマンのプライドも捨て、時短勤務が許される部署へ異動。何もかも予定外の、うまくいかないことだらけの毎日が始まった。そんな姿を見て、義理の父母(國村隼、余貴美子)が娘を引き取ろうかと提案してくれたが、男手一つで育てることを決める。妻と夢見た幸せな家庭を、きっと天国から見ていてくれる妻と一緒に作っていきたいと心に誓い、前に進み始めるのだ。美紀の保育園から小学校卒業までの10年間。様々な壁にぶつかりながらも、前を向いてゆっくりと“家族”への階段を上る。泣いて笑って、少しずつ前へ。
(C)2020映画『ステップ』製作委員会