大ヒット作『最強のふたり』の監督が贈る“最強を超えた”実話に基づく感動作『The Specials(英題)』が、邦題『スペシャルズ! ~政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話~』として9月11日より公開されることが決定した。併せて、予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。
本作は、『最強のふたり』で世界を笑いと涙で元気にしたエリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシュ監督が“今”を生きる私たちにエールを送る、待望の最新作。本国フランスで公開されるや否や、熱い支持を受け動員数200万人を突破。スペインのサンセバスチャン国際映画祭では過去最高得点で観客賞に輝き、セザール賞では9部門にノミネートされ、ヨーロッパ各国で熱狂的に愛された。
本作の主人公も『最強のふたり』と同じく、実在する二人の男たちがモデル。1994年に自閉症の子供たちやドロップアウトした若者の社会参加を支援する団体と出会ったナカシュとトレダノは、携わる人々から湧き出る活力やにじみ出る人間らしさに深く感動した。当時まだ駆け出し監督だった二人は必ず彼らを映画化すると心に誓い、約25年の時を経てようやく実現に漕ぎつけた。ナカシュは「この出会いがきっかけで、僕らのハンディキャップやノーマライゼーションに対する関心は強くなっていった。そこから『最強のふたり』も生まれたんだ」と語る。
「なぜ、そこまでして他人のために奔走するのか?」という問いに答える数々のエピソードは、人と人のつながりが分断され、様々な価値観が再構築されようとしているこの時代において、我々の胸に優しい衝動を呼び覚ましてくれる。
主演を務めるのは、『ジェイソン・ボーン』や『ブラック・スワン』などハリウッド映画でも活躍するフランス映画界きっての演技派俳優ヴァンサン・カッセル。ギャングや犯罪者など強面の印象の強いカッセルだが、本作では政府や社会から理解を得るため見返りを求めず奮闘するケア施設の代表を見事に演じきる。共演にはジャック・オーディアールやヴィム・ヴェンダースの作品で活躍するレダ・カテブ。そして当事者の日常や問題に寄り添うような演出を目指した監督は、本物の介護者と自閉症の若者、その家族らを多数キャスティングしている。
予告編では、課題を抱えながらも和気あいあいとしたケア施設での様子ややり取りが、ユーモアと爽快感あふれるタッチで映し出される。ところが、四角四面な厚生省の無理解により閉鎖が示唆されるや、問題が一気に露になり…。施設はこのまま閉鎖に追い込まれてしまうのか?子供たちの未来はどうなるのか…?25年間施設や当事者たちと歩みを共にしてきた監督が、彼らの見せる笑顔、涙、怒りを同じ目線で丹念に捉えた映像に、心が強く揺さぶられる。
ポスタービジュアルには、ブリュノ(ヴァンサン・カッセル)とマリク(レダ・カテブ)の2ショットが使用された。「愛はどうだ!」というキャッチコピーと前を見据えた二人の笑顔は、どんなに困難な状況でも共に理解し寄り添うことで切り開かれる未来を示唆しているようで、清々しい。
『スペシャルズ! ~政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話~』
9月11日(金)より、TOHOシネマズ シャンテ他全国順次ロードショー
監督・脚本:エリック・トレダノ オリヴィエ・ナカシュ
制作:ニコラ・デュヴァル・アダソフスキ
出演:ヴァンサン・カッセル レダ・カテブ エレーヌ・ヴァンサン
配給:ギャガ
【ストーリー】 ブリュノ(ヴァンサン・カッセル)は今日も朝から大忙し。自閉症児をケアする施設「正義の声」を経営しているのだが、どんな問題を抱えていても断らないために、各所で見放された子供たちでいっぱいなのだ。「正義の声」で働くのは、ブリュノの友人のマリク(レダ・カテブ)に教育されたドロップアウトした若者たち。どこから見てもコワモテの二人だが、社会からはじかれた子供たちを、まとめて救おうとしているのだ。その成果は現れ、最悪の問題児だったディランと、最も重症のヴァランタンの間に、絆が芽生えようとしていた。だが、無認可・赤字経営の「正義の声」に監査が入ることになり、閉鎖の危機に迫られる。さらに、ディランが目を離した隙にヴァランタンが失踪するという事件が起き…。ヴァランタンはどこへ消えたのか?そして施設はこのまま閉鎖に追い込まれるのか?救いの手が必要な子供たちの未来は?
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