ささきいさお「最初のランボー(声優)の中には渡辺謙さんもいた」約40年間スタローンの吹替えを担当!

シルベスター・スタローンの代表作である『ランボー』シリーズ。その最新作にして最終章『ランボー ラスト・ブラッド』が、6月26日より公開される。このほど、6月17日にアキバシアターにて公開直前プレミアイベントが行われ、日本語吹替えを担当した、ささきいさお、武田真治、ケンドーコバヤシ、花澤香菜が登壇した。

ランボーファンの武田は、頭にハチマキを巻き、タンクトップ姿といういで立ちでマシンを持ってランボーのコスプレで登場。ケンコバが「よく来れましたね(笑)」と突っ込みを入れると、武田は「楽屋で着替えました(笑)」と照れながら答え、「ランボーが卒業するのでマシンガンを自分で取り寄せました!」と気合十分の様子。ケンコバに「一番びっくりするのはこれでランボー役じゃないこと(笑)。ささきさんを差し置いて、正気ですか?(笑)」と言われながらも「ほぼ完コピできました!2の『怒りの脱出』の感じです」と満足した表情で語った。「最初の頃のランボーは細身だからこういう感じですね」とささきも絶賛し、花澤は「ツヤッツヤ!」と戦闘で汗を流したランボー顔負けのツヤツヤとした肌と泥の感じに注目した。

ついにシリーズラストを迎える本作。ランボーの声を長年務めてきたささきは、「最初にやった頃から40年。最初のランボーは5人くらいの方がやっていて、中には渡辺謙さんもいたんです。それだけ、スタローンの声はどんな人の声を当てたらいいのか悩んだみたいです。最終的には2からランボーをやらせていただきましたが、スタローンの声は低音でささくれ立って濁った声なので最近は声を作るのにお酒を飲んで騒いでみたり。最後のシリーズはこの時期なので、一人で飲んで夜中に騒いでみました(笑)」と役作りの苦労について明かした。

極悪マルティネス兄弟を演じた、ランボー世代の武田とケンコバ。兄・ウーゴ役を担当した武田が「難しかったです。極悪非道で最後にスタローンが演じるランボーと戦うんですが、悪だけどビジネスマンとして闇の社会にも従う人物。紳士的なのでちゃんと喋れるという部分が難しかった」と吹替えでの大変さについて語ると、ささきは「スペイン語で、英語とも違ってリズムが違うから大変だなと思って僕じゃなくて良かった(笑)。素晴らしかったですよ!女房が(武田とケンコバ演じる)兄弟が良かったと褒めていました」と武田の悪役っぷりを絶賛した。また、武田の弟・ビクトル役を演じたケンコバも「ささきさんの役づくりを聞いていて恥ずかしくなりました(笑)」と前日にタコスを食べて挑んだことを明かしたが、ささきは「ドスが効いていて、最初は低音だったのに途中から高音になっていたので俺に気を遣ったのかなと思ったよ(笑)」とケンコバの悪役キャラを称賛。そして花澤は、「まさかランボーに関わると思っていなかったので嬉しいです。ガブリエラというお年頃の女の子を担当しているのですが、孫娘的な年齢なのでまごついているランボーをみれてそこが可愛いと思います」とアピールした。

今回は特別に、ランボーの宿敵の極悪マルティネス兄弟を演じた武田とケンコバの吹替えシーンを公開。二人の悪役っぷりにささきは「ヒーローばっかりでやったことがないから、悪役は見るたびに嬉しい。初めてあんな役を演じるのは大変だと思います」と賛辞を送った。レジェンドであるささきからのお褒めの言葉を聞いていた武田は、「言葉半分に聞こうと思います。レジェンド過ぎてこの声で名言をスタローンが言っている名言を聞いているのでおこがましい、受け止めきれない」と恐縮しきり。花澤も「日本人が(スペイン語の)この喋りだと合わなくなってしまうので、お二人本当にしっかり押さえられてすごいなと思って聞いていました」と声優顔負けの吹替えであったと語った。

続いて、ささきのランボーについて問われると、ケンコバは「ランボーもそうですが、色々な声を当てられて、コンドルのジョーとか。一番子守唄にできる世代。パニックに陥ったらささきさんを呼び出したい」とささきの声で育ってきたことを明かし、ささきは「息子もランボー観て、僕の歌を聞いて落ち着くといってくれて同じことを言ってくれてありがとう」と照れ笑い。武田は「吹替えで観ることが多く、TVで洋画を観ることが多くてランボーの声はささきさんの声で、ささきさんがずっとやられているってことは感極まる。筋肉も育てて良かったです」とランボーだけでなく、筋肉を鍛えることができたことへの喜びを述べ、「本当にすごい人ってなで肩になるんですよ。ラストシーン、最後やられるときにシルベスターが来るんですが、肩の落ち方がカッコいい!僕はまだまだです。体を鍛える人で、73歳だとスタローンさんが世界最高峰だと思います」とスタローンの筋肉がいかにすごいかを熱弁。続けて、「弓を射る筋肉については背筋使ってますよね!弓を引くところより、絵的な感じで背筋に力を入れていると思います。俺の背筋を取れ!と筋肉を見せるライティングもあると思います」と劇中での筋肉の見どころポイントを明かした。

最後に、武田は「ラストブラッドとついている本作ですが、僕らを40年に渡り勇気づけてくれたランボーが見納めになります。是非、この時期ですが劇場で最後の雄姿を観て頂けたらと思います!」、ケンコバは「この映画を最後まで観たら必ずホームセンターに行きたくなります。映画観とともにホームセンターをチェックしてください。男のすべてが詰まっています」、花澤は「ガブリエラが出てくるシーンはのどかで心温まる部分でもあるので、極悪兄弟に出会ってからそのシーンが後から効いてきますのでお楽しみください」、そしてささきは「40年同じ役者の声を当てられるのはとても幸せなことです。ランボーをこれから見れなくなってしまうのは悲しいけど、最後にふさわしい作品となったんではないかと思います。日本語版の出来が良いので、是非日本語版もお楽しみ下さい」とメッセージを寄せ、本イベントは幕を閉じた。

『ランボー ラスト・ブラッド』
6月26日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
監督:エイドリアン・グランバーグ
脚本:マット・サーアルニック
脚本・出演:シルベスター・スタローン
出演:パス・ベガ セルヒオ・ペリス=メンチェータ アドリアナ・バラーサ:マリア・ベルトラン イヴェット・モンレアル オスカル・ハエナダ
日本語吹替キャスト:ささきいさお 武田真治 ケンドーコバヤシ 花澤香菜
配給:ギャガ

【ストーリー】 いまだベトナム戦争の悪夢にさいなまれる元グリーンベレー、ジョン・ランボー(シルベスター・スタローン)。孤独な戦いを経て、祖国アメリカへと戻ったランボーは、故郷アリゾナの牧場で、古い友人のマリアとその孫娘ガブリエラと共に、“家族”として穏やかな生活を送っていた。しかしガブリエラがメキシコの人身売買カルテルに拉致され、事態は急転する。愛する“娘”を救出するため、ランボーは元グリーンベレーのスキルを総動員し、想像を絶する戦闘準備を始めるのだった。そして、ランボー史上最高の頭脳戦が今、はじまる!

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