一つの別荘をシェアした二組の夫婦が離婚の危機に直面する5日間の物語『あなたにふさわしい』6月公開!

第19回TAMA NEW WAVEのある視点部門やボストン国際映画祭2019など国内外の映画祭で上映され、ロサンゼルスのJAPAN CUTS Hollywood 2019では、日本のより良いコンテンツを世界に広めるために設置されたフィルミネーション賞を受賞した『あなたにふさわしい』が、6月12日より公開されることが決定した。併せて、特報映像、ポスタービジュアル、場面写真がお披露目となった。

本作は、避暑地を舞台に、一つの別荘をシェアした二組の夫婦が、離婚の危機に直面する5日間の物語。果てることのない人間関係の中に生まれる問題を時に激しく時に軽快に描いた本作が提示する答えとは?

本作の軸となる一組の夫婦を、女優のほか、落語家やラジオパーソナリティなどマルチに活動する山本真由美と、デビュー以来話題作への出演が続く橋本一郎が熱演。そしてもう一組の夫婦に島侑子と中村有が扮する。そのほか、鶏冠井孝介、紺野ふくたが出演し、オイド映画祭東京では主要キャストが特別賞(演技部門)を受賞した。

■宝隼也(監督) コメント
映画をつくる過程で、非常に悩み、迷いながら撮影していたことを思い出します。それは映画の中の登場人物たちも同じで、彼ら彼女らの悩みや葛藤、価値観に寄り添いつつ、純粋に作品としての楽しさや面白さを求め、キャストスタッフ一同様々なことにチャレンジしました。幸いなことに作品に対しても、キャストに対しても評価をいただくことができました。評価をいただけたことがこの世界の誰かの目に映る新たな機会に繋ればと思っています。是非、一度観てほしいです。映画を通していろいろな発見があれば嬉しく思います。

■山本真由美(飯塚美希役) コメント
誰かが決めた定義に縛られるのは時に居心地が悪く、その居心地の悪さにも気づくことなく受け入れていることもあるのかもしれません。その関係性にぴったりとあてはまる言葉が見つからない時、名前を持たない感情に出会った時。世界はそんなものたちで溢れているように思います。その間に横たわる、名前のないそれら。馬鹿馬鹿しくもあり、愛おしくもあり、誰かの生きる気楽さにもなれたらいいなと思います。この作品は、数日、軽井沢の別荘にスタッフ・役者共々実際に滞在しながら撮影しました。第11回オイド映画祭東京で特別賞(演技部門)を受賞したと聞いた時は、純粋に嬉しく、あの場所にいたみんなの顔を思い出しました。これから劇場公開にあたり、一人でも多くの方にこの作品が届く一つのきっかけになれば嬉しいです。

■橋本一郎(飯塚由則役) コメント
『あなたにふさわしい』公開決定、とても嬉しく思っています。監督の宝隼也さんと初めてお会いしたのは、新宿の某喫茶店でした。台本を頂いて、由則の持つある種の鈍感さ、職人的生真面目さに自分を重ねつつ、作品の言葉の美しさ、その中の軽妙さをどう表現・実現するか。実際の監督のイメージとのすり合わせ、演者同士の話し合い…たくさん悩みました。合宿撮影でしたので、誰とも言わず、自然と前日夜に翌日のシーンのリハーサルが始まったり…そこに、バラシの最中の監督がひょいと入ってきて、演出について話し合ったり。半ば「24時間営業」状態で作品と、共演者と向き合えたのは、とても贅沢な時間だったと思っています。光栄にも第11回オイド映画祭東京で特別賞(演技部門)を受賞出来たのは、演出・台本はもちろん、そう言った濃密な環境もあったと思っております。同年代のキャスト、スタッフが集まっての撮影。試行錯誤とチームワーク。そこで創り上げた、自分勝手な人たちが織りなす、素直じゃないけど、どこか真っ直ぐな物語。言い知れぬ不安や、焦燥。そこに現れる自由人…。でも、どこか愛くるしさがある。シリアス?ヒューマン?シチュエーションコメディ?ラブコメ?どうも僕は、この作品を語る時、一言で表す「ふさわしい」言葉が無いように思います。是非、ご覧になった方がこの作品について「あなたにふさわしい」言葉を見つけて下されば、幸いです。どうか、この作品が沢山の方々に届きますように願って止みません。

『あなたにふさわしい』
6月12日(金)より、アップリンク吉祥寺ほかロードショー
監督:宝隼也
脚本:高橋知由
出演:山本真由美 橋本一郎 島侑子 中村有 鶏冠井孝介 紺野ふくた
配給:アルミード 

【ストーリー】 専業主婦の飯塚美希(山本真由美)は、ブランドネーム開発をしている夫・由則(橋本一郎)に対して不満を持っている。ある日、由則の仕事のパートナー・林多香子(島侑子)とその夫・充(中村有)とともに、別荘を借りて二組の夫婦で5日間の休暇を過ごすことになった。しかし、現地に着くやいなや、由則と多香子は急遽発生した仕事上のトラブルを解決するため別行動に。美希と充は不満かと思いきや、実は二人は隠れて浮気していたのだった。その夜、由則が話す仕事の思想を聞いた美希は、由則との間にある溝が埋まらないことに気づいてしまい…。森の中で出会った訳あり野鳥カメラマン(鶏冠井孝介)を巻き込み、美希はどのような決断を下すのか?

©Shunya Takara