「孤狼の血」の柚月裕子原作の社会派ミステリー小説を、主演に橋本愛、共演に増田貴久を迎えて連続ドラマ化する「連続ドラマW パレートの誤算 ～ケースワーカー殺人事件」が、3月7日よりWOWOWプライムにて放送開始される。それに先立ち、2月27日に品川・THE GRAND HALLにて完成報告会が行われ、キャストの橋本愛、増田貴久、北村有起哉、松本まりか、那須雄登（美 少年／ジャニーズJr.）、小林聖太郎監督が登壇した。

本作は、殺人に隠された社会保障の闇と新たなる希望を描き出すヒューマンミステリー。タイトルにも隠れている“パレートの法則”とは、2割の人間が社会全体の8割の利益をもたらしているという経済的な理論であり、出演オファーを受けた橋本は、この法則を知り「衝撃を受けた」とコメントした。「私自身、高校生ぐらいの頃から大体のことは2：8になるんじゃないかという考えがあって今まで生きてきて、年々核心に変わっていった」と続け、“2：8”という「同じ数字が企画書に書かれていて、（オファーが）自分に来たのはやらなきゃいけないし、運命的な何かがあると感じました」と本作への想いを語った。

WOWOWの連続ドラマは初出演となった増田は、出演オファーを受け「『誰がオファーしてくれたんだろう？なんで俺なんだろう？』とずっとマネージャーさんに質問を投げかけていた」そうで、「感動して、内容を見る前に『やります！』と言わせてもらいました」とのこと。撮影を終えて「自分が知らなかった部分や、今まであまり気にして生きていなかったのかなぁと恥ずかしながら勉強させてもらうことがたくさんあって、この作品に関わることができて幸せ」と出演の喜びを語った。

TVドラマ初出演となる那須は、本作への出演は「率直にめちゃくちゃ嬉しかったです」とコメントし「初めてのドラマのお仕事でしたし、不良役で金髪に染めるということで、この作品は一生忘れないなと思いました」と笑顔。那須はジャニーズJr.の美 少年のメンバーとして活躍しており、ドラマ出演についてメンバーの反応を聞かれると「すでにドラマに出ているメンバーもいるので、『ちゃんと台本を読んで覚えていくんだよ』『頑張ってね』と言ってくれて嬉しかったです」とはにかんだ。

本作の撮影期間中にバラエティ番組「ぐるぐるナインティナイン」の企画「ゴチになります」のレギュラー出演が決定した増田。「ドラマの現場には差し入れがいっぱいあるのが嬉しい」と思っていた増田は、撮影中たくさんの差し入れを用意したところ、「『増田貴久さん、ゴチになります』という紙をつけてくれて嬉しかったです（笑）」とのこと。後輩の那須については「同じシーンがなかったんですけど、那須くんが初めてのドラマで緊張してるかなと思って『撮影どうだった？』ってメールをしたら、その日は返ってこなかった。次の日に『大丈夫でした！』と返ってきました（笑）」と明かすと、それを受けて那須は「あんまりスマホを見ないんですよ（笑）。すみません…。あの時はありがとうございました」と増田へ感謝を伝えた。

また、松本が喫煙シーンのリハーサルで髪の毛を燃やしたエピソードも明かされ、増田が「女優すげぇな！って思ったのが、髪の毛燃えてるのに、お芝居をそのまま続けてるんですよ！」と興奮気味に撮影を振り返る場面も。最後に、本作の原作者である柚月裕子も登壇し、完成報告会は幕を閉じた。

「連続ドラマW パレートの誤算 ～ケースワーカー殺人事件」
3月7日（土）夜10時より、WOWOWプライムにて放送スタート（全5話） ※第1話無料放送
監督：小林聖太郎
原作：柚月裕子「パレートの誤算」
脚本：武井彩　小松屋たから
音楽：妹尾武
出演：橋本愛　増田貴久　北村有起哉　松本まりか　和田正人　冨手麻妙　那須雄登（美 少年／ジャニーズJr.）　吉田芽吹　小市慢太郎　西田尚美　尾美としのり

【ストーリー】　不本意ながら嘱託という形で市役所の福祉課に勤める牧野聡美（橋本愛）は、ある日突然、生活保護利用者と直接向き合うケースワーカーの仕事を命じられる。不安を抱く聡美のことをベテランの山川（和田正人）は「やりがいのある仕事だ」と励ましてくれた。同僚の小野寺淳一（増田貴久）とともに、迷いを抱えながら多くの利用者たちと向き合っていく聡美。ところが後日、その山川が、あるアパートの火事のあと他殺体で発見される。あれほど利用者から慕われていた山川がなぜ？周囲で、山川が何らかの不正に関わっていたのではないかという疑念が膨らんでいく中、聡美と小野寺は、町を覆う不正の影と生活保護をめぐる様々な人々の人生模様に巻き込まれていく。