アカデミー賞史上初となる、国際映画賞とドキュメンタリー映画賞の同時2部門にノミネートを果たした、ヨーロッパ最後の自然養蜂家の女性を追ったドキュメンタリー『ハニーランド 永遠の谷』が、今春に公開されることが決定した。
本作は、ギリシャの北に位置する北マケドニアで作られた驚異のドキュメンタリー。北マケドニアの首都スコピエから20キロほど離れた、電気も水道もない故郷の谷で、寝たきりの盲目の老母と暮らすヨーロッパ最後の自然養蜂家の女性。「半分は自分に、半分は蜂に」それが持続可能な生活と自然を守るための信条。突然トレーラーで押し寄せた見知らぬ家族、子供たちとの交流、貪欲と病気、破壊と再生…。3年の歳月と400時間以上の撮影から生み出された、人間の、自然の、存在の崇高さと美しさに満ちた、悲しくも感動的な希望の物語。
アカデミー賞にて国際映画賞とドキュメンタリー映画賞の同時2部門にノミネートを果たした本作。ドキュメンタリー映画が、ドキュメンタリー映画賞部門だけでなく、『パラサイト 半地下の家族』などフィクション映画の秀作とともに国際映画賞(旧・外国語映画賞)部門にノミネートされるのは、アカデミー賞の歴史上初となる。本作は、昨年のサンダンス映画祭でもグランプリを含む最多3冠、アカデミー賞の前哨戦ともいえる全米映画批評家協会賞やニューヨーク映画批評家協会賞でも最優秀ノンフィクション賞を受賞するなど、これまでに各国の映画祭などで30以上の受賞を重ねている。
『ハニーランド 永遠の谷』
今春 アップリンク渋谷、アップリンク吉祥寺ほかにて公開
監督:タマラ・コテフスカ リュボミル・ステファノフ
配給:オンリー・ハーツ
© Trice Films