ヨーロッパ最後の自然養蜂家の女性を追ったドキュメンタリー『ハニーランド 永遠の谷』予告編

アカデミー賞史上初となる、国際映画賞とドキュメンタリー映画賞の同時2部門にノミネートを果たした、ヨーロッパ最後の自然養蜂家の女性を追ったドキュメンタリー『ハニーランド 永遠の谷』が、今春に公開される。このほど、本作の予告編がお披露目となった。

本作は、ギリシャの北に位置する北マケドニアで作られた驚異のドキュメンタリー。北マケドニアの首都スコピエから20キロほど離れた、電気も水道もない故郷の谷で、寝たきりの盲目の老母と暮らすヨーロッパ最後の自然養蜂家の女性。「半分は自分に、半分は蜂に」それが持続可能な生活と自然を守るための信条。突然トレーラーで押し寄せた見知らぬ家族、子供たちとの交流、貪欲と病気、破壊と再生…。3年の歳月と400時間以上の撮影から生み出された、人間の、自然の、存在の崇高さと美しさに満ちた、悲しくも感動的な希望の物語。

予告編冒頭、北マケドニアの美しく厳しい自然と、ヨーロッパ最後の自然養蜂家ハティツェの日常が映し出される。岩壁に作られた蜂たちの巣から、巣蜜を取り出すと、必要な分だけを切り出す。自然と調和された、母と犬との穏やかな暮らし。突然現れるトレーラーは、ある家族がこの土地を訪れて定住することによって、この日常がバランスを崩していく様を予感させる。最後に、自然の中を歩きながら、子供がハティツェに「どうしてここを離れないの?」と聞くが、その答えを映画の中で見つけたくなる映像となっている。

『ハニーランド 永遠の谷』
今春 アップリンク渋谷、アップリンク吉祥寺ほかにて公開
監督:タマラ・コテフスカ リュボミル・ステファノフ
配給:オンリー・ハーツ

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