ベネチア国際映画祭で2冠達成!残虐な将校にすべてを奪われた女囚の復讐の旅『ナイチンゲール』3月公開!

第75回ベネチア国際映画祭においてコンペティション部門唯一の女性監督作品として注目されながらも、そのあまりにも過激で衝撃的な内容が物議を醸した映画『THE NIGHTINGALE(原題)』が、邦題『ナイチンゲール』として3月20日より公開されることが決定した。併せて、予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。

本作は、英国植民地時代のオーストラリアを舞台に、夫と子供の命を残虐な将校らに奪われた女囚の復讐の旅を描くリベンジ・スリラー。

処女作『ババドック 暗闇の魔物』が高い評価を得たジェニファー・ケント監督は、本作をただのジャンル映画の枠に留まらせることなく、人間の暴力性と差別の問題に鋭く切り込み、流刑地における女性虐待と植民地化によって人口の90%が失われたと言われる先住民アボリジニの迫害の歴史を赤裸々にえぐり出す。サム・ペキンパー監督作を彷彿とさせるリアリズムとバイオレンスで描かれる、奪われし者たちの怒りと哀しみの物語は各国の映画祭で絶賛され、第75回ベネチア国際映画祭(2018)では新人俳優賞(マルチェロ・マストロヤンニ賞)と審査員特別賞の2冠を達成、本年度のオーストラリア・アカデミー賞では作品賞、主演女優賞ほか6部門の最多受賞を決め、米アカデミー賞の前哨戦となるナショナル・ボード・オブ・レビューのトップ10映画にも選出された。本作でジェニファー・ケント監督の名声はさらに高まり、マーベル映画への起用も噂されるなど、ハリウッドで最も注目される監督の一人となった。

主人公クレアを演じるのは、人気ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のリアナ・スターク役でお馴染みのアイスリング・フランシオシ。オペラ歌手でもある彼女が劇中で歌うアイルランド民謡は、観る者の胸に美しく切なく響き渡る。また、クレアからすべてを奪う残忍な将校役を、『あと1センチの恋』のサム・クラフリンが熱演する。

予告編には、かつてイングランドに対する抵抗歌として歌われたアイルランド民謡「シューリ・ルゥ」のメロディに乗せて、将校らの理不尽な暴力によりすべてを奪われ復讐を誓うクレア(アイスリング・フランシオシ)が、アボリジニの青年ビリーと共にタスマニアの森をさまよい、加害者たちを刻々と追いつめていく手に汗握るサスペンスが描かれている。

クレアの悲しみと怒りにみちた強い眼差しを横切る夜鳴き鶯(ナイチンゲール)の鮮烈なポスタービジュアルは、アメリカの有力な映画メディアの一つである「インディ・ワイアー」において、“2019年のベスト・ポスター”の中の1本に選ばれた。

『ナイチンゲール』
3月20日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国ロードショー
監督・脚本:ジェニファー・ケント
音楽:ジェド・カーゼル
出演:アイスリング・フランシオシ サム・クラフリン バイカリ・ガナンバル
配給:トランスフォーマー

【ストーリー】 19世紀のオーストラリア。一帯を支配する英国軍の将校達から激しいレイプを受け、夫と子供を殺されたアイルランド人の女囚クレア(アイスリング・フランシオシ)。復讐を誓う彼女は、逃亡した将校らを追跡するために先住民アボリジニのガイドであるビリーに道案内を依頼する。何一つ後ろ楯もない、奪われし者たちの過酷な復讐の旅が始まる。

© 2018 Nightingale Films Holdings Pty Ltd, Screen Australia, Screen Tasmania.